Webアプリをマネタイズする「Google In-App Payments」が国内でもスタート。手数料わずか5%
グーグルは7月から米国でサービスを開始していた、Webアプリケーション内で利用者に課金できる「Google In-APP Payments API for the Web」を、日本を含む17カ国でも利用可能にしたと発表しました。
Google In-App Payments API for the Webは今年の5月に行われたイベント「Google I/O」で発表されたサービスです。グーグルが提供するJavaScript APIをWebサイトやWebアプリケーションに組み込むことで、課金機能が実装できるというもの。日本での利用開始に合わせて、日本語での詳しいドキュメントが公開されました。
特定のアプリマーケットにも、ブラウザにも依存しない
課金機能はChrome Webストアなどのマーケットには依存せず、任意のWebサイトやWebアプリケーションで提供できます。JavaScriptだけでなく、ActionScriptのサンプルコードも用意されているため、Flashを用いたWebサイトでも課金機能が実装可能です。
ドキュメントを見る限り、Chrome Webブラウザに依存した部分はなく、通常のJavaScriptによるサーバとのやりとりとなっているので、FirefoxやInternet ExplorerなどChrome以外のWebブラウザでも利用可能なようです。また、利用者もクレジットカードの情報が手もとにあれば決済可能で、GoogleのアカウントやGoogle Checkoutに登録しなければ利用できないといったハードルはない模様です(実際に試してはいないので、もし違っていたら教えてください)。
アプリケーション側では、課金したユーザーを識別するために何らかのユーザー登録が必要となるはずですが、これもOpenIDなどを使って外部のIDと連係するようにしてしまえば、従来よりもずっと手軽に課金処理とそれに関連するサービスを提供できそうです。
決済手数料が決済料金の5%と非常に安い点は大きな特徴で、残りの95%がデベロッパーの取り分となります。
アプリケーションでの課金といえば、いまはソーシャルゲームなどモバイルデバイス向けのアプリケーションで行うことが主流ですが、グーグルのGoogle In-App Payments API for the WebはそれをPCのブラウザでも実現しようという野心的な試みです。既存の課金システムと比較すると、どのWebサイトにも手軽に組み込めて、しかも5%という低い決済手数料という特徴は、デベロッパーにとって非常に魅力的に見えることでしょう。