Google、FlutterアプリをWebアプリへ変換する「Hummingbird」発表。Web開発言語としてDartが帰ってくる。Flutter Live '18
Flutterのプラットフォーム言語であるDartは、もともとJavaScriptの代替を目指して開発し、しかし予想より普及に成功しなかったことでJavaScriptをターゲットとするトランスパイラへポジションチェンジをしました。
しかしそれも日の目を見ず、再起動後のDart 2ではFlutterとともにiOSとAndroidのネイティブアプリケーションのための開発言語となっています。
しかしDart 2とFlutterがふたたび、JavaScriptの代替としてWebアプリケーションを開発する言語という位置づけに帰ろうとしています。
Googleは12月4日、ロンドンで開催したイベント「Flutter Live '18」で、FlutterアプリケーションをJavaScriptへと変換することによりWebアプリケーション化する新プロジェクト「Hummingbird」を発表しました。
基調講演では実際にネイティブなモバイルアプリケーションとして開発された15パズルをWebアプリへ変換したものがデモされました。
FlutterによりiOSとAndroidのネイティブアプリケーションが単一のコードで記述されているのと同様に、Hummingbirdでは同一のコードからWebアプリケーション用のHTML/CSS/JavaScriptのコードを生成します。PWA(Progressiv Web Application)への対応も予定しています。
デモでは、まだ最適化の余地があるとしながらも1秒間に60フレームの描画速度を実現するスピードで実行できているとのことでした。
Hummingbirdはまだ実験的段階で、今後ブログや来年春に予定されているGoogle I/Oでさらに詳細を発表するとしています。
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