Google、「Flutter 1.9」リリース、Webアプリ生成機能を統合。Flutterは単一コードでネイティブアプリとWebアプリを開発できるフレームワークに
Googleは、Dart言語製アプリケーションフレームワークの最新版「Flutter 1.9」のリリースを発表しました。
Googleは今年5月にFlutterからWebアプリケーションを生成できる「Flutter for Web」を発表。テクニカルプレビューとしてきましたが、Flutter 1.9でこの機能を正式にFlutterに統合しました。
参考:Google、「Flutter for Web」発表。FlutterからWebアプリを生成。Flutterはマルチプラットフォーム対応のフレームワークに。Google I/O 2019
FlutterはもともとiOS/Android対応のネイティブアプリケーションを開発するためのUIフレームワークとして、Dart 2とともに2018年3月に登場。2018年12月にバージョン1.0に到達した段階で、Windows/Mac/Linuxのデスクトップアプリケーションを生成する新機能「Flutter Desktop Embedding」、およびWebアプリケーションの生成にも対応する「Hummingbird」が発表され、マルチプラットフォーム対応へと踏み出しました。
そしてHummingbirdを基に今年、2019年5月にWebアプリケーションを生成する「Flutter for Web」が発表され、今回のFlutter 1.9で統合されたのです。
これによってFlutterはDart言語による単一のコードから、iOS/Android/Windowsそれぞれに対応したネイティブアプリケーションおよびWebアプリケーションを生成できる包括的なフレームワークとなりました。
FlutterのWebサイトでは、次のようにFlutterを説明しています。
Flutter is Google’s UI toolkit for building beautiful, natively compiled applications for mobile, web, and desktop from a single codebase.
Flutterは単一のコードベースから、ネイティブコンパイルされたモバイル、Web、デスクトップの美しいアプリケーションを開発するためのGoogleのUIツールキットである
もうすぐ登場するmacOS Catalina、iOS 13にも対応
Flutter 1.9は、今月にも登場するとみられるアップルの新OS、macOS CatalinaとXcode 11、iOS 13もサポートしています。
さらに今後App Storeでの対応が必須になるといわれているiOSデバイス用の中間コードであるBitcodeにも実験的対応を開始。
新しいマテリアルUIコンポーネントや、ネパール語、アフリカーンス語、アイスランド語など24のロケールへの対応を含む新機能、そしてFlutter 1.9と同時にリリースされたDart 2.5への対応なども含まれています。
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2021年3月、マルチプラットフォーム対応のFlutter 2が公開されました。
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