コードのコメントやドキュメントなどのテクニカルライティングを生成AIが提案、補完、校正など支援するツール「Grazie」、JetBrainsが提供開始。日本語は未対応
Kotlin言語や統合開発ツールIntelliJ IDEAなどの開発を行っているJetBrainsは、IT系のテクニカルライティングのためのAI作文支援ツール「Grazie」(紹介動画によると発音は「グラッツィ」のようです)を発表しました。
JetBrainsの説明によると、Grazieで利用している言語モデルはハイテク業界のテキストを学習させているため、テクニカルライティングを的確に支援できるとのことです。
Introducing Grazie, a new AI writing companion!
— JetBrains Grazie (@grazie) June 26, 2024
Streamline non-coding tasks right inside your JetBrains IDEs, browser, and other tools. Instant proofreading, context-aware AI chat, inline text completion, summarization, rephrasing & more.
Get it for free: https://t.co/hxeFp8Vqhm pic.twitter.com/Zxr2ExO2nF
テキスト補完や校正機能など
GrazieはプラグインとしてJetBrainsのIntelliJ IDEAなどを始めとする各種統合開発環境に組み込めるだけでなく、ChromeやMicrosoft Edge、SafariなどのWebブラウザの拡張機能としてGitHub、Slack、Google Docs、JIRAやConfluenceなどのWebアプリケーションでも利用可能です。
具体的な機能としては、記述中の文書のインラインテキスト補完。下図はReadmeの記述を補完しているところ。
文法、スペル、句読点、スタイルなどのチェックを行う即時校正機能。また、文章の内容をカジュアルな口語スタイルからビジネス向けの堅いスタイルなどに言い換えてくれる機能。
コンテキストを理解して質問に回答したり、記述内容の提案に答えてくれるAIチャット機能。
翻訳機能などが利用できます。
Grazieは現時点で以下の言語をサポートしています。
即時校正: 英語、ドイツ語、ロシア語、ウクライナ語
翻訳: 英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、ロシア語、韓国語、中国語、日本語。
また、Summarize(要約)、Translate(翻訳)、Improve(改善)、Change tone(口調の変更)、Paraphrase(言い換え)などの AI を使用した機能は広範な言語で使用できますが、現在のところ英語で最も適切に機能するとのことです。
こうした文書作成支援機能によって効率的にドキュメントを作成できることで、開発者は開発作業に専念しやすくなるとしています。
Grazieは生成AI機能の回数制限があるものの無料で利用可能。月額1430円(税込み。年払いだと14300円)の「JetBrains AI Pro」では制限なく利用できます。
あわせて読みたい
AWS、「Amazon Q Developer」で、社内コードや社内APIにも対応するカスタマイズが可能に
≪前の記事
Oracle Exadataをクラウド上のスケーラブルなソフトウェアとした「Exadata Database Service on Exascale Infrastructure」提供開始