Google、IBM、AMD、NVIDIAなどがより高速な汎用インターコネクト「OpenCAPI」発表。サーバを10倍高速にすると
機械学習への対応によってCPUだけでなくGPUによる処理が重視され、ストレージクラスメモリのような新しいメモリが登場し、プログラマブルなプロセッサであるFPGAへの注目が集まるなど、いまサーバとその周辺には技術的に大きな変革が起ころうとしています。
GoogleやIBM、AMD、NVIDIAなど大手ベンダが集まり、こうしたサーバ変革のニーズに合った次世代の汎用インターコネクト「Open Coherent Accelerator Processor Interface」(OpenCAPI) を策定し普及させていこうという団体「OpenCAPI Consortium」が発表されました。
OpenCAPIがなぜ必要なのか、プレスリリースで次のように説明されています。
Many technology companies have developed innovative solutions that today’s datacenter technology cannot effectively leverage due to limited legacy interfaces. New technologies such as storage class memory and accelerators to support emerging workloads do not fit well on existing interfaces and a closed, proprietary approach does not allow for full industry participation nor innovation.
多くのテクノロジー企業はこれまで革新的なソリューションを開発してきたが、今のデータセンターテクノロジーは制約されたレガシーなインターフェイスのせいでそれらを効率的に発展させることができていない。ストレージクラスメモリや新しい種類のワークロードを支えるアクセラレータといった新しいテクノロジ-は、既存のインターフェイスではうまく処理できないだけでなく、クローズドでプロプライエタリなアプローチでは産業全体が参加してイノベーションを起こすこともない。
Through OpenCAPI, industry leaders are helping ensure there is freedom of action across the industry for technology companies to more closely work together and to fully integrate new innovation at the compute, storage and networking levels of a modern datacenter.
OpenCAPIを通じ、業界のリーダーたちはテクノロジー企業のためにより緊密に協力し、モダンなデータセンターにおけるコンピュート、ストレージ、ネットワーキングの全体を統合する新しい革新を起こすという行動の自由が産業全体にあることを確かなものにしようとしている。
OpenCAPIは現行のPCIeの最高速度である16Gbpsを上回る25Gbpsの帯域幅を実現し、最大でサーバの能力を現在の10倍に引き上げることができると説明されています。
IBMはOpenCAPIに準拠したPOWER9ベースのサーバの発表を2017年後半に計画しており、GoogleとRackspaceもPOWER9ベースでOpenCAPIに準拠したサーバ、コード名「Zaius」を開発中、XilinxはOpenCAPIに対応したFPGA製品群を計画しています。
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