瞬時にJavaアプリが起動「Quarkus」/AWSがElasticsearchの独自ディストリを作った背景/「Web Authentication」がW3C勧告にほか、2019年3月の人気記事
新しい元号「令和」が発表されましたね。テレビで菅官房長官が発表したときには最初「れいわ」が「へいわ」に聞こえて、「へいわか。ずいぶんベタだな」と思った次の瞬間、文字が見えて「そうか、れいわ、か」と思い直しました。
さて、3月の人気記事を振り返ってみましょう。
3月の人気記事
1位 Javaフレームワーク「Quarkus」登場。Javaコードからネイティブバイナリを生成し瞬時にJavaアプリが起動、コンテナへの最適化を実現。Red Hatがリリース
2位 SREによる構成変更がGmailなど広範囲な障害の引き金に。3月13日に発生した障害についてGoogleが報告
3位 AWSが、Elasticsearchのコードにはプロプライエタリが混在しているとして、OSSだけで構成される「Open Distro for Elasticsearch」を作成し公開
先月もっとも読まれた記事は、Javaの新しいフレームワーク「Quarkus」を紹介した記事でした。これはJavaをDockerコンテナやKubernetes環境に最適化させることを目的としたもの。コンテナの普及によって既存のソフトウェアも変わり始めていますね。
3位の記事は、少し前からPublickeyで積極的に追っている、オープンソースとクラウドの複雑な関係を示す事象について。AWSはElasticsearchのコードにはプロプライエタリが混在しているとして新しいディストリビューションを作り、一方Elasticはオープンソースベンダとして収益をあげるためにあえてプロプライエタリ部分もオープンにする戦略を選択しているという構図を紹介しています。
4位 W3C、パスワードを不要にする「Web Authentication」(WebAuthn)を勧告として発表。Chrome、Firefox、Androidなど主要ブラウザですでに実装済み
5位 Kubernetesをわずか40MBのシングルバイナリとして軽量かつシンプルにした新ディストリビューション「k3s」登場。Rancher Labsがオープンソースで公開
6位 Unicode 12.0正式版が登場。日本語では小文字の「ゐ」「ゑ」「を」「ヰ」「ヱ」「ヲ」「ン」が追加。新元号が発表され次第、次の12.1で新元号キャラクタを追加
7位 NGINX、F5による買収を正式発表。F5のロードバランサとNGINXのプロキシなどにより総合的なアプリケーションサービスを提供
8位 MacでProgressive Web Apps(PWA)を実現、Chrome 73安定版がリリース。主要プラットフォームすべてでPWAの実行環境が整う
9位 大企業の方がアジャイル開発を積極採用。ただし国内全体では依然としてウォーターフォールのほうが多い。ガートナー
10位 Java 7、Java 8、Java 11、Java 12の新元号対応アップデートが4月16日に登場予定。オラクルが発表
3月の運営報告
毎月恒例、Publickeyの運営報告です。Google Analyticsによると、2019年3月のページビューは44万5347。ユニークユーザーは18万6962でした。
今月4月から5月にかけて、いよいよ10連休がやってきます。そのあおりを受けて、4月と5月の営業日はやや少なめになってしまいページビュー的に心配ではあります。とはいえ、長い休みを利用してPublickeyもモバイル対応が進められればいいなと思っているところです。
4月も頑張って記事を更新していきますので、引き続きご愛読のほど、よろしくおねがいします。
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