Docker専用の軽量Linux「CoreOS」がついに安定版リリース。AWS、Google Compute Engine、さくらのクラウドなどで利用可能に
アプリケーション実行環境をLinuxコンテナのDocker Engineに最適化し、軽量LinuxOSとして開発されている「CoreOS」が、初めての安定版「CoreOS 367.1.0」をリリースしました。
CoreOS 367.1.0には「Linux 3.15.2」と「Docker 1.0.1」が含まれており、Amazon EC2、Google Compute Engineなどの主要なクラウドをサポート。日本では、さくらのクラウドが早速OSイメージとして「CoreOS 367.1.0」をパブリックアーカイブに含めたと発表しています。
またCoreOSの開発元であるCoreOS社が先日発表した「CoreOS Managed Linux」では、管理ツールや電話サポートなどを含む商用サポートも提供されます。
今後さまざまなDocker実行環境が
CoreOSはDocker Engine上のアプリケーションを分散環境で実行するためのコンフィグレーションやシステム管理を容易にする機能を備えています。
CoreOS以外にもDocker Engineを活用した分散環境のためのツールは、Googleが開発しオープンソースとして公開されたKubernetesや、AmazonクラウドのBeanstalkのDocker対応、Cloud FoundryのDocker対応など、さまざまなレイヤやミドルウェアで開発が進んでいます。
今後こうしたDocker Engineのための環境は収束していくのか、それともあらゆるところでDocker対応が進んでいくのか、動向が注目されます。
あわせて読みたい
- Docker専用の軽量Linux OS「Red Hat Enterprise Linux 7 Atomic Host」正式版がリリース。Docker、Kubernetes、etcdなどを統合
- Google Cloud、分散クラウドを実現する「Google Distributed Cloud Edge」正式リリース。いわばGoogle Cloud版のAWS Outposts
- Dockerの導入をAWSやAzureで一括実行してくれる「Docker for AWS」「Docker for Azure」が正式版に。Docker for GCPも開発中
- 大手クラウドはクラウド専用チップで戦う時代へ。各社がクラウド基盤に専用SoC、サーバにArm、AI処理に独自プロセッサを相次いで採用
NEC、クラウド設計パターンを18種類公開、今後も追加予定。「NEC Cloud IaaS設計パターン集」
≪前の記事
IaaSとPaaSの国内成長率は前年比51%増、2014年の市場規模は916億円。3年後には2倍以上に。矢野経済研究所