Windows 11にサードパーティのパスキー管理を統合できる「Passkey API」搭載へ。1PasswordやBitwardenなどシームレスにWindowsと統合可能に
マイクロソフトはWindows 11におけるパスキー対応の強化に向けた施策を発表しました。
1つ目はWindows 11にPasskey APIを搭載することです。
Windowsと、1PasswordやBitwardenなどのサードパーティのパスワードマネージャによるパスキー管理機能が統合可能になります。
Windowsにおけるパスキーの管理は基本的にはパスキーを登録したデバイスのMicrosoftアカウントと連係しており、例えばiPhoneやChromebookなどでは利用できません。
1PasswordやBitwardenといったサードパーティのパスワードマネージャはこうしたOSやデバイスに紐付いたアカウントとは独立してパスキーを管理し、同期なども行っているため、WindowsとiOSデバイス、Androidデバイスなど、OSやデバイスを超えてクロスプラットフォームで共通のパスキーを利用できる利便性を提供可能です。
WindowsがPasskey APIを提供し、サードパーティによるパスキー管理がWindowsに統合されるようになれば、パスキーの利便性はこれまでよりも高まることが期待されます。
2つ目は、Windowsデバイス間でのパスキーの同期です。
Windowsで登録されたパスキーを登録した場合にWindows Helloへの保存が可能になり、Windows Helloに登録されたパスキーはMicrosoftアカウントでログインすればどのデバイスでも同期され、利用できるようになります。
パスキーの同期の際にはエンドツーエンドでTPM(Trusted Platform Module)を用いた暗号化が使われます。
また、Windows Helloのユーザー体験も改良し、パスキーの設定や保存を分かりやすくするとしています。
現在、パスキーの仕様策定を主導しているFIDOアライアンスが主催するイベント「Authenticate 2024 Conference」が米カリフォルニアで開催中です(現地時間で10月14日から16日まで)。詳細はそこで発表されるとのことです。
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ベンダ間でパスキーのクレデンシャル交換を可能にする仕様が策定中です。
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