WebAssemblyでOpenJDKのJavaランタイムを実装、JarファイルをそのままWebブラウザで実行できる「CheerpJ 3.0」正式リリース
Leaning Technologiesは、Webブラウザに対応したJavaランタイム「CheerpJ」の最新版となる「CheerpJ 3.0」を正式にリリースしました。
Webブラウザ上で実行可能なWebAssembly製JavaVM
前バージョンのCheerpJは、Javaのバイトコードを事前コンパイルによりJavaScriptコードに変換することで、Webブラウザ上でJavaアプリケーションを実行可能にするコンパイラを中心とするツール群でした。
今回の新バージョン「CheerpJ 3.0」では、WebAssemblyによってOpenJDKのJavaランタイムを完全に実装したと説明されています。これにより、JITコンパイラなどを含むJavaVMの機能をWebブラウザ上で実行できるようになりました。
Javaアプリケーションのソースコードは不要で、ビルド済みのJarファイルをそのままWebブラウザで実行可能です。
すなわち、CheerpJ 3.0は、JavaバイトコードをJITコンパイラによってJavaScriptに動的に変換し実行する、WebAssembly製のWebブラウザ用Java仮想マシンだと言えます。
開発元のLeaning Technologiesによると、400MBのJarファイルで提供されるIntelliJ IDE 2019も実行可能。また同社はJava製の有名なゲームであるMinecraftをCheerpJ 3.0を用いてWebブラウザ上で実行するデモも公開しています。
また、CheerpJ 3.0はHTTP経由などによる仮想化ファイルシステムへのアクセス、VPNサービスのTailscaleを用いた仮想化ネットワークなどもサポートしています。
CheerpJ 3.0は商用ソフトウェアとして提供されますが、個人利用や非商用利用などの用途であれば誰でも無料でダウロードし、実行することができます。
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