Terraform 1.7正式リリース。モックによるインフラテストコードの高速実行が可能に、リソースを削除せずTerraformの管理から外す「config-driven remove」機能も
HashiCorpは、インフラ構成ツールTerraformの最新版となる「Terraform 1.7」正式版のリリースを発表しました。
Terraformは、インフラ構成をコードで記述できる、いわゆるInfrastructure as Code(IaC)を実現する代表的な製品です。AWSやMicrosoft Azureなどの特定のインフラに依存せず、さまざまなプラットフォームに対応することを大きな特徴としています。
Now generally available, HashiCorp #Terraform 1.7 is bringing new features to streamline your workflow.
— HashiCorp (@HashiCorp) January 17, 2024
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Terraform 1.7では、インフラのテストコード実行時にモックを利用可能にする「Terraform test mocking」、インフラのリソースを破棄することなくTerraformの管理から外す「config-driven remove」機能などの新機能が追加されました。
インフラのテストコード実行時にモックが利用可能に
TerraformはHCL(HashiCorp Configuration Language)と呼ばれるプログラミング言語により、インフラの構成を記述することが可能です。
前バージョンのTerraform 1.6では、このHCLで記述したインフラ構成のコードにバグなどがないかを調べるために単体テストの実行を可能にする「Terraform testing framework」が利用可能になりました。
新バージョンのTerraform 1.7では、このテストを実行する際にインフラの実際のリソースにアクセスする代わりに、ダミーとして返事を返すモック機能を実現する新機能「Terraform test mocking」が登場しました。
テスト時にモックを用いることで、データベースのプロビジョニングのように時間のかかる処理やセキュリティのクレデンシャルなどへの実際のアクセスを不要にし、高速かつ簡単に単体テストが実行できるようになります。
モックはMock providersを定義することで、どのような値を返すかなどのさまざまなカスタマイズが可能になっています。
インフラリソースを破棄することなくTerraformから削除可能に
新機能「Config-driven remove」は、インフラのリソースを実際に破棄や削除することなくTerraformの管理から削除可能にする機能です。
例えば、ワークスペース間でリソースを移動させた場合、手動でなんらかのインフラの変更を行ったことで構成のリフレッシュに変更した場合や構成の設定に失敗して状態をクリーンにしておきたい場合などに有効な機能と説明されています。
Terraform 1.7はパッケージソフトウェアおよびTerraform Cloudのサービスとして提供されます。
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