ついにSafariでもWasmGCが利用可能に、Safari Technology Preview 202で実装。主要ブラウザでのWasmGCサポートが揃うことに
Appleが8月24日付けでリリースした「Safari Technology Preview 202」で、WebAssembly Garbage Collection(WasmGC)が実装されることが明らかになりました。
Safari Technology Previewの内容は数カ月から半年程度で正式版Safariのバージョンアップに反映されることが多いため、早ければ2024年末から年明けくらいには正式版のSafariのデフォルトの機能としてWasmGCが利用できるようになることが期待されます。
すでにChrome、Microsoft Edge、FirefoxはWasmGCをサポートしており、SafariがWasmGCをサポートすることで、主要なWebブラウザのWasmGCが出揃うことになります。
参考:Firefox 120登場、WebAssemblyガベージコレクション(WasmGC)が正式機能に。Chromeでの正式機能に続き
SafariのWasmGCサポートをKotlinが歓迎
WebAssemblyは、Webブラウザ上で高速に実行できるバイナリフォーマットです。
ただしWebAssemblyはこれまでガベージコレクション機能を備えておらず、そのためにWebAssemblyに対応するプログラミング言語、すなわちWebAssemblyバイナリを生成できるプログラミング言語は、プログラマが完全にメモリを管理するC++や、シンプルな仕組みで自動的にメモリ管理が行われるRustのようなプログラミング言語が中心でした。
WebAssemblyのランタイム自身ガベージコレクション機能を備えることで、ランタイムが自動的にメモリを管理してガベージコレクションを行ってくれるJavaやPythonやRubyなどのプログラミング言語でも、これまでも容易にWebAssemblyに対応できるようになります。
すでにWasmGCを用いることでWebAssemblyへの対応を明らかにしているKotlinは、SafariがWasmGCのサポートを開始することをXへのポストで歓迎しています。
Game-changing news for Kotlin and WebAssembly communities!
— Kotlin by JetBrains (@kotlin) August 13, 2024
WasmGC is now enabled by default in @WebKit – the web browser engine that powers Safari! This update is a key step toward making Kotlin Wasm and Compose Multiplatform for Web supported across all major browsers.
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