超大規模分散RDBのGoogle Cloud Spannerにグラフ処理、ベクトル検索、全文検索など新機能。実質的に無制限のスケールで処理

2024年8月2日

Google Cloudは、大規模分散データベース「Cloud Spanner」の新機能としてグラフ処理、ベクトル検索、全文検索をプレビュー版として追加したと発表しました

Cloud Spanner Graphプレビュー

Cloud Spannerは超大規模分散RDB

Cloud Spannerは地球規模で大規模分散処理を行うスケーラブルで高速なリレーショナルデータベースであり、マネージドサービスとして提供されています。

強い一貫性とトランザクション処理を備え、99.999%という高可用性、秒間10億以上の強力なリクエスト処理能力を実現し、クエリ言語としてANSI SQLをベースにした方言が利用可能です。

2022年には、PostgreSQL互換インターフェイスの提供も開始しました。

参考:Google Cloud SpannerのPostgreSQL互換インターフェイス、正式版に

Cloud Spannerはマルチモデルデータベースへ進化

今回、Cloud Spannerに追加されたグラフ処理はデータ間の関係を表現し、処理する仕組みを提供します。クエリにはISOで策定されたGraph Query Language (GQL)をサポートします。

Cloud Spannerのグラフ処理

これにより開発者はナレッジグラフとグラフベースのRAG(Retrieval Augmented Generation)によりAIアプリケーションを強化でき、小売業者はよりスマートなレコメンデーションエンジンを実装し、金融サービス企業は高度な不正検出を提供することができるようになります。

Cloud Spannerの全文検索とベクトル検索

さらにベクトル検索、全文検索もサポート。全文検索機能では、Googleサーチで培ってきた同社のテキスト検索テクノロジーが用いられています。

Cloud Spannerはこれらの新機能によってマルチモデルデータベースへと進化し、新しいクラスのAI対応アプリケーションを提供できるようになったと説明されています。

あわせて読みたい

Google Cloud RDB クラウド データベース 機械学習・AI




タグクラウド

クラウド
AWS / Azure / Google Cloud
クラウドネイティブ / サーバレス
クラウドのシェア / クラウドの障害

コンテナ型仮想化

プログラミング言語
JavaScript / Java / .NET
WebAssembly / Web標準
開発ツール / テスト・品質

アジャイル開発 / スクラム / DevOps

データベース / 機械学習・AI
RDB / NoSQL

ネットワーク / セキュリティ
HTTP / QUIC

OS / Windows / Linux / 仮想化
サーバ / ストレージ / ハードウェア

ITエンジニアの給与・年収 / 働き方

殿堂入り / おもしろ / 編集後記

全てのタグを見る

Blogger in Chief

photo of jniino

Junichi Niino(jniino)
IT系の雑誌編集者、オンラインメディア発行人を経て独立。2009年にPublickeyを開始しました。
詳しいプロフィール

Publickeyの新着情報をチェックしませんか?
Twitterで : @Publickey
Facebookで : Publickeyのページ
RSSリーダーで : Feed

最新記事10本