「Java 23」正式リリース。JavaDocのコメントでマークダウンが使えるように、ジェネレーショナルZGCがデフォルトになど新機能

2024年9月18日

オラクルはJavaの最新バージョン「Java 23」正式版をリリースしました。

Javaは6カ月ごとに「フィーチャーリリース」と呼ばれるバージョンアップが行われ、その中の1つのバージョンが2年毎に長期サポート(LTS:Long Term Support)版に指定されます。

現時点で最新版のバージョンは1年前にリリースされたJava 21です。システム開発など長期に安定したJavaのバージョンを選択したい場合には、Java 21やJava 17など、これまでLTS版として指定されたバージョンを選択するべきでしょう。

次のLTS版は1年後にリリース予定のJava 25になる見通しです。

Java 23の新機能

Java 23では11の新機能が投入されています。ただし実際にはそのうちいくつかは以前のバージョンでプレビュー版として投入され、今回のJava 23でプレビューバージョンが進んだものが含まれています。

そのためJava 23で新規に入った機能はそれほど多くありません。ここでは新規に入った機能から主なものをいくつか紹介します。

多くのITエンジニアにとって最も関係する新機能は、JavaDocのコメントでマークダウン形式の記述が可能になる「JEP 467: Markdown Documentation Comments」ではないでしょうか。

また、若いオブジェクトと古いオブジェクトの世代を分けて管理することで、アプリケーションのパフォーマンスを向上させる仕組みを備えたガベージコレクタ「ジェネレーショナルZGC」が「JEP 474: ZGC: Generational Mode by Default」でZGCにおけるデフォルトになります。

モジュール名を指定することで、そのモジュールでエクスポートされる全てのパッケージをインポートする機能を提供する「JEP 476: Module Import Declarations (Preview)」、instanceofとswitchを拡張し、これらのパターンマッチングにプリミティブ型を使えるようにする「JEP 455: Primitive Types in Patterns, instanceof, and switch (Preview)」も新機能として追加されました。

そのほかの新機能についてはOpenJDK 23のページをご覧ください。

2025年3月にJavaOne 2025を開催予定(2024/9/18 10:10追記)

ちなみにオラクルはJavaOne 2025を来年(2025年)3月に開催予定です。

オラクルはサン・マイクロシステムズを買収した後、JavaOneをOracle CloudWorldなど同社の年次イベントと同時に開催してきましたが、買収後初めて単独のイベントとして開催することになります。

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