IBMがHashiCorpの買収交渉を進めているとの報道。今日にも合意に到達か?
米IBMが、TerraformやVagrantなどのソフトウェアで知られるHashiCorpの買収交渉を進めているとの報道が複数の米国のメディアで行われています。
(2024/4/25 8:10追記)
買収が正式に発表されました「 [速報]IBMによるHashiCorpの買収が正式発表、マルチクラウドの自動化を加速させると」
- IBM、ソフトウエア企業ハシコープの買収交渉で進展-関係者 - Bloomberg
- IBM Nears Deal for Cloud-Software Provider HashiCorp - WSJ
IBM nearing a buyout deal for cloud software firm HashiCorp, source says https://t.co/813J3g2wXl pic.twitter.com/PD6znzt0iS
— Reuters (@Reuters) April 23, 2024
報道によると、事情に詳しい複数の関係者が米国のメディアにIBMがHashiCorpの買収交渉を進めており、24日(日本時間で25日)にも合意に達する可能性があるとのことです。
HashiCorpは先月(2024年3月)に売却先をさがしているとの報道がありました。今回IBMによる買収交渉の報道で、それが具体的に進展している様子がうかがえます。
HashiCorpの製品群はIBMと相性が良い
HashiCorpは仮想環境をプログラミングするツール「Vagrant」が人気を博したことで、ソフトウェア開発にフルタイムで専念するためにミッチェル・ハシモト氏がアーモン・ダドガー氏と共同で2012年に立ち上げた会社です。
創業時から2016年までハシモト氏がCEOを務めましたが、2016年に会社の成長を加速するために、豊富なビジネス経験を持つ人材としてVMware、Hortonworksなどでの経験を持つデイブ・マクジャネット氏がCEOに就任し、現在も同氏がCEOを務めています。
2021年にはNASDAQ市場への上場を果たし約1兆3000億円の時価総額となりましたが、株価は上場時点でほぼピークとなり、その後の株価は低迷を続けていました。
参考:HashiCorpが今日、NASDAQ市場へ株式公開。時価総額は約1兆3000億円に
上場後の同社はエンタープライズ市場向けの製品開発とマーケティングへの姿勢を鮮明にしており、エンタープライズ向けのクラウドインフラにおけるガバナンスやセキュリティ製品群とソリューションの提供を積極的に行っています。特に同社製品は特定クラウドに依存しない点で高い評価を得ています。
こうした製品群は、さまざまなクラウドにおけるシステム構築ソリューションの提供を進めるIBMにとって相性の良いものだといえるでしょう。
あわせて読みたい
米FTC、雇用契約における競業禁止条項を禁止すると宣言。退職後の再就職先など自由に
≪前の記事
GitLab、AIチャットで開発支援「GitLab Duo Chat」正式リリース。GitHub Copilot対抗へ