Herokuが次世代プラットフォーム「Fir」発表。OCIコンテナ、Kubernetes、OpenTelemetryなど業界標準の組み合わせで構築
PaaS(Platform as a Service)を提供するHerokuは、業界標準の技術を組み合わせた同社次世代プラットフォーム「Fir」を発表しました。
Introducing Next Generation Heroku! Simplify cloud-native, AI, and agentic capabilities with enhanced developer tools and seamless DevOps automation. Built on AWS services for massive scale and performance. https://t.co/saebN10wI3 #Heroku #CloudNative #AI #DevOps pic.twitter.com/vziUmfrbro
— Heroku (@heroku) December 4, 2024
クラウドネイティブ技術でHerokuプラットフォームを再構築
Herokuは非常に簡単にWebアプリケーションをデプロイできるPaaSの先駆け的存在として登場しました。しかしHerokuが登場した当時はまだコンテナ型仮想化技術など現在では一般的となったクラウドネイティブ関連の技術は事実上ほとんど存在しない状態であったため、Herokuはほぼ独自開発した技術を用いてPaaSを実装していました。
その後HerokuはDockerコンテナに対応するなど、その時点での技術を取り入れていきますが、今回発表された次世代プラットフォームはそれらを刷新し、Open Container Initiative (OCI)コンテナ、Cloud Native Buildpacks (CNBs)、OpenTelemetry、Kubernetesといった現在の業界標準となったクラウドネイティブな技術を採用したものとなっています。
いわばHerokuをクラウドネイティブ技術によって再構築したともいえるでしょう。
その上でFirはこれまでと同様にHerokuの機能を提供しつつ、顧客のアプリケーションの移植性、将来性、幅広いクラウドネイティブエコシステムとの統合を保証すると説明しています。
Amazon EKSなどAWSのサービスを使って構築
実際、Herokuはこれによりマイクロソフトの.NETアプリケーションに公式に対応することを発表し、さらにマネージドサービスで推論を実行するHeroku AIの提供も発表するなど、Heroku自身がこの次世代プラットフォームの恩恵を受けて、これまでよりも幅広いサービス展開を行おうとしています。
ちなみにHerokuはAWSの上で構築されており、今回の次世代プラットフォームはAmazon Elastic Kubernetes Service、Amazon Elastic Container Registry、AWS Global Acceleratorなどが使われており、今後AWS VPC PrivateLinkやAWS Transit Gatewayなどへの対応も計画しているとのことです。
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