Google、Dart 3.3正式リリース。Flutter WebのWebAssemblyへのコンパイルも準備開始
Googleは、Dart言語の新バージョンとなる「Dart 3.3」正式版と、Dart言語を用いたアプリケーションフレームワークの新バージョンとなる「Flutter 3.19」正式版のリリースを発表しました(Dart 3.3の発表、Flutter 3.19の発表)。
Flutterは単一コードでiOS/Android対応のネイティブアプリ開発を可能にするフレームワークとして登場し、現在ではMac、Windows、そしてWebアプリケーションも単一コードでカバーするクロスプラットフォーム対応を目指して開発が進められています。
Flutter 3.19ではGeminiを組み込むためのSDKが追加
Flutter 3.19の新機能としては、Google AI Dart SDKがベータ版として追加され、Googleの最新AIモデルであるGeminiをアプリケーションに容易に組み込めるようになりました。
また、これまで2本指でドラッグすると2倍の速さでスクロールしていた動作を、指の本数に関係なく同じスピードでスクロールするように動作を変更したこと、新しいAnimationStyleウィジェットの追加、iOS/macOSのライブラリに依存せずに同様のルック&フィールを実現したスイッチUIの追加など、細かな改善や機能追加などが行われています。
Dart 3.3はWebAssemblyへの対応を着手可能に
Dart 3.3の目玉機能は、Flutterで開発したWebアプリケーションをWebAssemblyへコンパイルするための準備が開始されたことでしょう。
現時点では、FlutterでWebアプリケーションを生成するFlutter WebのWebAssemblyサポートはまだ実験的なもので、開発チームは安定版に向けての作業をしているところとのこと。
Dart 3.3で新しく導入されたJavaScriptとの相互運用の仕組みとpackage:webを利用することで、Flutter for WebによるWebアプリケーションをWebAssemblyとして生成できるようになると説明されています。既存のコードもWebAssembly対応にするには、Dart 3.3のこれらの仕組みにコードを移行する必要があるとのことです。
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