GitHubのデータセンターでは、Mac miniを分解して取り出したメイン基板をラックマウントに使っている
GitHubは、コードのビルドやテスト環境などで使えるGitHub-hosted runnerとして、Apple M1チップによる「M1 macOSランナー」を提供しています。
このM1 macOSランナーの実行環境として同社のデータセンターには大量のMac miniが稼働していますが、同社が先月(2023年12月)に公開した動画によると、この大量のMac miniはラックマウントのために分解されてメイン基板が取り出され、専用のシャーシに納められていると説明されています。
GitHubはどのようにしてMac miniをデータセンター内でラックマウントしているのか、動画の内容を紹介しましょう。
Mac miniを分解、メイン基板を専用シャーシに組み込む
あるGitHubのオフィス。ここでデータセンター用のラックが組まれてテストされ、テスト後に本番環境に投入されると説明されます。
ここで、Macをどのようにラックに組み込んでいるのかが明かされます。
「こんなことをしているところは世界中を探しても他にないだろう」という前置きの上で、ラックマウント対象となっているMac miniを紹介。
ただし、このMac miniの中味はもうありません。
中味は取り出されて分解され、冷却ファン、Wifi関係、センサー類は取り外されています。
メイン基板はGitHubデータセンター用のファンや電源を備えたシャーシに組み込まれ、Thunderbolt経由で専用のネットワーク基盤に接続されています。
上蓋が閉められます。
このシャーシが10台で1列となり1ラックあたり縦に6つ入るため、合計で60台のMac miniが1つのラックにマウントされることになります。
このラック構成によってM1 macOSランナーが実現されているわけです。
AWSはMac miniをそのままラックに組み込み
ちなみにAWSもMac miniをデータセンター内のラックに組み込んでいますが、同社はMac miniをそのままラックに組み込んでいると、AWS re:Invent 2020で説明されています。
「どうやってMacをEC2インスタンス化したのか? 本物のMacがラックのトレイにそのまま組み込まれているのがご覧いただけるだろう」(グローバルイングラストラクチャ&カスタマサポート担当シニアバイスプレジデント Peter DeSantis氏)
参考:AWS、Macインスタンスの仕組みを説明。市販のMac miniをそのままラックに組み込みThunderbolt経由でストレージやネットワークへ接続。AWS re:Invent 2020
下記はGitHubが公開した動画です。
(2024/1/12修正:タイトルを含む本文中の「メイン基盤」を「メイン基板」に修正しました)