Excel上でWebAssembly版Pythonを実行可能にするアドオン「Anaconda Code」が登場
Python関連のツールベンダとして知られるAnacondaは、Excel上で直接Pythonコードを実行できる新機能「Anaconda Code」を含むExcelのアドオンツール「Anaconda Toolbox in Excel」をパブリックベータとして公開しました。
You can now run Python directly in Excel locally w/ the new Anaconda Code add-in!
— Anaconda (@anacondainc) August 7, 2024
Public beta is live! Faster performance, flexible data handling, editable initialization, & customizable environments.
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WebAssembly版PythonインタプリタをExcelに組み込み
Anacondaは2022年に、HTML内にJavaScriptのようにPythonコードを記述し実行可能にする「PyScript」をオープンソースで公開しています。
参考:「PyScript」はJavaScriptのようにPythonコードをHTML内に記述して実行可能、Anacondaがオープンソースで公開
PyScriptはWebAssemlby化されたPythonインタプリタによってPythonコードをWebブラウザ上で実行する仕組みです。
今回パブリックベータとなった「Anaconda Code」は、この仕組みを使ってExcel上で直接Pythonコードを実行できるようにしたものです。
Anaconda Codeをインストールしてみる
Anaconda Codeは無料で試せるようになっています。具体的な手順は次の通りです。
まず、マイクロソフトのビジネス向けマーケットプレイスのAppSourceで「Anaconda Toolbox」を入手します。「Get it now」ボタンをクリックすると、Excelのアドオンとして自動的にインストールされます(Microsoftアカウントによるログインが求められます)。
Excelの右側にアドオンの表示が現れ、そこからAnaconda Codeを実行するためのPyScriptのインストールを行い、続いてAnaconda IDにログインします(Microsoftアカウントでログイン可能です)。
セルを選択して「+New」ボタンをクリックすると、Phthonコードの入力と実行が可能になります。
インストール済みのパッケージ一覧。
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2024年9月、マイクロソフトはExcelへのPython搭載と、「Copilot in Excel with Python」プレビュー公開を発表しました。
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