DenoがプライベートなnpmレジストリやgRPCに対応、Node.js互換度向上でNext.jsアプリの実行も可能に。Deno 1.44で

2024年6月4日

JavaScript/TypeScriptランタイムの「Deno」は、最新版のDeno 1.44でnpmのプライベートレジストリやgRPCに対応したことを発表しました

Deno 1.44でプライベートレジストリに対応

DenoはNode.jsとの互換機能を備えており、Node.jsのパブリックなパッケージレジストリである「npm」からモジュールをダウンロードして利用できます。

Deno 1.44ではこのnpmレジストリを、プライベートなnpmレジストリにも対応しました。「.npmrc」設定ファイルに次のようにプライベートレジストリを設定することで利用可能になります。

// .npmrc
@mycompany:registry=http://mycompany.com:8111/
//mycompany.com:8111/:_auth=secretToken

この設定の上で、例えば次のようにプライベートレジストリからパッケージを読み込めるようになります。

// deno.json
{
  "imports": {
    "@mycompany/package": "npm:@mycompany/[email protected]"
  }
}

gRPCをサポート

gRPCはサービス間の効率的な通信を可能にする、高性能で低遅延なオープンソースのユニバーサルなRPCフレームワークです。

Denoは、npmの「@grpc/grpc-js」クライアントライブラリを使用してgRPCサービスに接続できるようになりました。これにより、DenoからGoogle Cloud PlatformなどのgRPCサービスに接続できるようになります。

Node.js互換向上でNext.jsアプリが実行可能

Deno 1.44ではNode.jsとの互換性がさらに向上し、Next.jsアプリケーションの実行が可能になったとされています。ただし現時点では「DENO_FUTURE=1」フラグを設定する必要があるとのこと。

下記はDenoでNext.jsを用いたサーバアプリケーションを実行しているデモ画面です。

fig

そのほか、メモリ効率の改善によりメモリ使用量が5%から30%程度削減されたと説明されています。

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