Denoとして初の長期サポート版「Deno 2.1」正式リリース。WebAssemblyの実行が容易に、「npm init」など新機能
JavaScript/TypeScriptランタイムのDenoを開発するDeno Landは、Denoの初めての長期サポート版(LTS版)となる「Deno 2.1」を正式リリースしました。
Deno 2.1 is out
— Deno (@deno_land) November 21, 2024
first class Wasm support
Long Term Support branch
Improved dependency management
and much more.https://t.co/RLYH1PoE8J
Denoは2024年10月に「Deno 2」がリリースされて以後、1カ月ごとにマイナーバージョンがリリースされる計画となっています。
今回のDeno 2.1は11月にリリースされた最初の長期サポート版となり、リリースから6カ月間のバグフィクスなどが提供されます。そして6カ月後には次のLTS版がリリースされ、そのLTS版に対して6カ月のバグフィクスが提供されることになります。
次のLTS版は2025年4月にリリース予定のDeno 2.6です。
LTS版もこれまで同様にMITライセンスのオープンソースで提供されるため、Denoを一定期間固定したバージョンで利用したいニーズでは、このLTS版を選択するのが適切でしょう。
Deno 2.1の主な新機能
Deno 2.1でも主な新機能として以下のような機能が追加されています。
WebAssemblyの実行が容易に
DenoではこれまでもWebAssemblyファイルを読み込んで実行することができていましたが、読み込んで実行するまでの記述がやや複雑でした。
Deno 2.1では下記のように、簡潔に記述し実行できるようになりました。
import { add } from "./add.wasm";
npm initが利用可能に
また、新しいプロジェクトの設定に「npm init」と同様の働きをする「deno init --npm」コマンドが使えるようになりました。
deno comileで任意のファイルを組み込み可能に
deno comileはDeno本体とアプリケーションファイルをまとめて単一の実行ファイルとすることで、簡単にDenoのアプリケーションをデプロイできるようにしてくれるコマンドです。
このdeno compileの新機能として、任意のローカルファイルも組み込むことができるようになりました。これによりアプリケーションから読み込むデータなども単一の実行ファイルの中に組み込めるようになりました。
また、deno compileはV8エンジンのコードキャッシュ機能を利用するようになったことで、より高速なアプリケーションの起動を実現できると説明されています。
あわせて読みたい
クラウドインフラのシェア、AWSが33%でトップ、2位Azureが20%、3位Googleが10%、前四半期からの変動なし。Canalysが2024年第3四半期の調査結果を発表
≪前の記事
生成AIがローコード/ノーコード開発テクノロジーを補完し始めているとIDC Japanが指摘。国内ローコード/ノーコード開発テクノロジー市場予測