Cloudflare、CDNエッジでサーバレスなSQLiteを提供する「Cloudflare D1」正式リリース。非同期レプリケーションによる分散データベース機能も
Cloudflareは、これまでベータ版として提供してきたSQLiteベースのデータベースサービス「Cloudflare D1」の正式サービス化を発表しました。
D1, Cloudflare’s SQL database, is now generally available. With new support for 10GB databases, data export, and enhanced query debugging, we empower developers to build production-ready applications with D1 to meet all their SQL needs. https://t.co/QjDY2SO0Ej #DeveloperWeek
— Cloudflare (@Cloudflare) April 1, 2024
Cloudflare D1は、Cloudflareが提供するグローバルなCDNネットワークのエッジでSQLiteのサーバレスなマネージドサーバを提供するデータベースサービスです。
同社がCDNエッジで提供しているJavaScriptランタイムであるCloudflare Workersの組み込みデータベースとして、あるいはHTTP API経由で利用することができます。
最大10GBまでのデータベースに対応。無料プランも提供
Cloudflare D1は、同社のオブジェクトストレージサービスであるCloudflare R2の上に構築されており、定期的にデータベースのスナップショットがCloudflare R2に保存されます。これにより、何らかの障害でデータベースが失われても数秒で自己回復できます。
また、タイムトラベル機能により、データベースを過去30日間の任意の時点にロールバックできます。タイムトラベルはデフォルトで有効になっており、追加コストは不要。
正式リリースに合わせて、データベースの最大容量が10GBまでに拡大し、1アカウント当たり5万データベースまで作成可能になりました。無料プランも提供され、5GBまでの容量のデータベースを1日当たり500万回のリード、10万回までのライトが可能です。
非同期レプリケーションによる分散データベース機能も計画中
Cludflare D1では、非同期の自動レプリケーションの機能の提供も計画されています。これは、同社のCDNネットワークを用いて自動的にユーザーの近接エッジにデータベースのリードレプリカを作成し、プライマリとなっているCloudflare D1データベースに対するアップデートをレプリケートする機能です。
これにより、SQLiteによる分散データベースが実現され、世界中のユーザーからの大量のアクセスに対して小さなレイテンシで高速に対応できるようになります。
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