AWS、生成AIがVMware環境をAWS環境へ自動変換してくれる「Q Developer for VMware workloads」発表
Amazon Web Services(AWS)は、米ラスベガスで開催中のイベント「AWS re:Invent 2024」で、VMware環境の仮想マシンやネットワークなどの設定を生成AIが自動的にAWSの仮想マシンやVPCネットワークの設定などに変換してくれる機能を、同社の生成AIサービス「Amazon Q Developer」に追加したことを発表しました。
VMware環境をモダナイズするという課題
オンプレミスにおけるVMware環境をAWSのようなクラウドへ移行させるには、VMware環境上のネットワークなどの設定を、AWS上のAmazon VPCやサブネット、セキュリティグループなどに対応する形式に正確に変換し、仮想マシンの依存関係などを特定したうえで、それらを同時にAmazon EC2へ移行させる、といった複雑なプロセスが要求されます。
実際にこれを行うには、VMwareとAWSの両方に関連する専門的な知識と多くの費用、そして複雑なプロセスが要求され、間違いも起こりやすいと、AWS CEOのマット・ガーマン氏は指摘します。
VMware環境からAWS環境への変換を自動化
今回発表されたAmazon Q DeveloperによるVMware環境の変換機能は、これを生成AIの能力によって自動化してくれるというというものです。
Amazon Q Developerに変換を指示すると情報収集機能を持つエージェントが機能し、VMware環境全体の構成に関する情報を収集します。
Amazon Q Developerはこの情報を基にAWSへの移行プランとその際の推奨事項などを提案、これに関して人間とチャットで対話することも可能です。
移行プランを人間がレビューし、承認した後、移行が実行されます。移行時のログも取得されます。
AWS社内のテストによると、VMware環境上の500台の仮想マシンからなるネットワーク構成を、1時間以内にAmazon VPC、サブネット、トランジットゲートウェイ、インターネットゲートウェイなどのAWS環境上のネットワーク構成に変換したとのことです。
これはおおむね2週間程度かかると見積もられる手作業による変換の80倍の速さだったと説明されています。
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