AWS、生成AIへのプロンプトで生成AIアプリが作れる「Amazon Q Apps」正式サービスに
Amazon Web Services(AWS)は、生成AIに作りたいアプリの内容をプロンプトで指定することで、生成AI自体が生成AIを用いたアプリを作ってくれる「Amazon Q Apps」正式サービス化を発表しました。
Amazon Q Businessをベースにアプリ作成
Amazon Q Appsは、企業向けの生成AIである「Amazon Q Business」を基盤としています。
Amazon Q BusinessはAmazon S3やAmazon RDS、Amazon Auroraを始めとするAWSのサービスやMicrosoft 365、Salesforce、Dropbox、Google Drive、Gmailなどのさまざまな社内の情報源と接続可能です。
参考:「Amazon Q Business」正式リリース。MS365やS3などの社内の情報源と接続、会社の経営情報から有給休暇の残りまでチャットAIが答えてくれる
これらの情報源から得た情報を基に、生成AIが会社の製品や業績などさまざまな質問にチャットで答えてくれるようになります。
また、製品を顧客に紹介するためのコピーライティング、顧客へのインタビュー項目の提案、ミーティングの要約など、さまざまな業務を支援してくれます。
Amazon Q Appsは、こうしたAmazon Q Businessで頻繁にプロンプトを入力して行う作業をアプリ化することで、より分かりやすく手軽に利用できるようにするものです。
プロンプトによる指示でアプリを生成
以下は「Amazon Q Apps, now generally available, enables users to build their own generative AI apps」で紹介されている、Amazon Q Appsの作成手順です。
Amazon Q Appsの作成は「Amazon Q Apps Creator」に、どんなアプリを作りたいかをプロンプトで入力します。
例としてAmazon Q Businessをベースに「Product Overview Generator」(製品概要ジェネレーター)を作ろうとするとき、Amazon Q Apps Creatorには次のように作りたいアプリケーションの説明をプロンプトとして入力します。
Build an app that takes in a short text description of a product or service, and outputs an overview of that product/service and a list of its key features, utilizing data about the product/service known to Q.
製品やサービスの簡潔な説明をテキストで取り込み、Amazon Qが知っている製品やサービスに関するデータを活用して、その製品やサービスの概要と主な特徴のリストを出力するアプリを構築する。
すると画面上段に製品名と製品説明の入力欄、画面下段にはAmazon Q Businessによって生成された製品概要と特徴の出力欄が設けられた画面が生成されます。
画面のレイアウトを変更できるだけでなく、下段の出力欄がどのようなプロンプトによって出力が指示されるか、企業内のどのデータソースを参照するかをチェックできるため、必要に応じてプロンプトやデータソースを編集できます。
出来上がったAmazon Q Appsのアプリは社内で共有でき、自分だけでなく社内で便利に使えるようになります。また、新機能としてAPIで公開することも可能になりました。
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