生成AIのためのGPU投資、さくらインターネットが1000億円、KDDIも1000億円、GMOは100億円規模を発表。経済産業省の認定プログラムを受け
経済産業省は、経済安全保障推進法に基づく特定重要物資、具体的には主に生成AIに関するシステムの安定供給確保をはかるためのクラウドプログラムの認定を相次いで発表しました。
認定を受けた企業は助成金を得ることができます。そしてこの助成金を含めた、生成AIのためのクラウド基盤整備に向けた投資計画を各社が明らかにしています。
さくらインターネットやKDDIが1000億円をGPU関連に投資
今回最大の助成金を受け取るのはさくらインターネットで、最大約500億円の助成金を受けることが発表されました。
さくらインターネットは、すでに73億円の助成金が予定され、生成AI向けのクラウドサービスに3年間で130億円の投資をすると発表しています。
そして今回の追加の認定と助成金の発表に合わせて、前述の130億円の投資に加えてさらに1000億円規模の投資を発表し、Nvidia社の最新の「NVIDIA HGX B200システム」をはじめとする約1万基のGPUを調達するとしています。
KDDIも最大で約102億円の助成金を受け取ることが発表されました。KDDIは今後4年間で1000億円規模の投資を行い生成AI開発のための大規模計算基盤の整備を発表。2024年中に本計算基盤の先行稼働開始を目指すとしました。
GMOインターネットグループは約19億円の助成金を受けることが発表され、生成AIの基盤となるクラウドインフラの提供に向けて、約100億円規模のGPUサーバへの投資をすることを明らかにしました。
外資系企業も相次いで大型の日本国内への投資を発表
日本国内におけるクラウド基盤への投資は、AWSやマイクロソフトなどの外資系企業も発表が続いていました。
AWSは今年(2024年)1月、2027年までに国内のクラウドインフラに2兆2600億円を投資すると発表しています。
マイクロソフトは今月(2024年4月)、日本国内のAIおよびクラウド基盤の増強の4400億円を今後2年間で投資すると発表しています。
オラクルも今月、日本におけるクラウドコンピューティングとAIインフラストラクチャの需要拡大に対応するため、今後10年間で80億ドル(1ドル150円換算で1兆2000億円)以上の投資を計画していることを発表しました。
このようにこの先数年は日本国内で生成AIのためのクラウド基盤への投資が集中的に行われる時期になることは確実です。その先には、この投資を大きく上回るような大きな社会的需要があることが期待されています。
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