米ガートナー「先進テクノロジーのハイプサイクル2024年」を発表。6Gや汎用人工知能は黎明期、プロンプトエンジニアリング、WebAssemblyは過度な期待のピーク
米調査会社のガートナーは、「先進テクノロジーのハイプサイクル2024年」(2024 Hype Cycle for Emerging Technologies)を発表しました。
ガートナーのハイプサイクルは、技術の登場から安定までを5つのステージに分けて説明したものです。5つのステージは、「黎明期」から始まり、「『過度な期待』のピーク期」「幻滅期」「啓発期」「生産性の安定期」まで。この途中で消えていく技術もあります。
ガートナーは、このハイプサイクルに示した先進テクノロジーは今後2年から10年の間に変革をもたらす可能性を秘めているとしています。
また、ガートナージャパンがほぼ同時に「日本における未来志向型インフラ・テクノロジのハイプ・サイクル:2024年」を発表しています。こちらは別記事をご覧ください。
下記が今回発表されたハイプサイクルです。25種類の先進テクノロジーが記されています。
ガートナーが指摘する4つの大きなトレンド
米ガートナーは先進テクノロジーにおいて4つのトレンドを挙げています。
- マルチエージェントシステムや大規模行動モデルなどを含む「Autonomous AI」(自律型AI)
- AIを活用したソフトウェアエンジニアリング、GitOps、社内開発者ポータル、WebAssemblyなどを含む「Boost Developer Productivity」(開発者生産性の向上)
- 空間コンピューティング、スーパーアプリ、6Gなどを含む「Empower With Total Experience」(顧客や従業員など全体の体験向上によるビジネス強化)
- デジタル免疫システムや偽情報セキュリティ、準同型暗号などを含む「Deliver Human-Centric Security and Privacy」(人間中心のセキュリティとプライバシーの提供」
その上で、ハイプサイクルの左からいくつか注目したいテクノロジを見ていきましょう。
「黎明期」には、6G、AIスーパーコンピューティング、汎用人工知能、フェデレーテッド機械学習などが並んでいます。
「『過度な期待』のピーク期」には、プロンプトエンジニアリング、昨年は黎明期の左端にあったGitOps、Internal Developer Portal、WebAssemblyなどが並んでいます。
同社は2021年からこの先進テクノロジーのハイプサイクルには「『過度な期待』のピーク期」以降には何も表示しなくなっていますが、これはこの発表においては、先進テクノロジーのみにフォーカスしているからだと思われます。
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