スタンドアロンのWebAssemblyランタイム「Wasmer」がRISC-Vに対応。Wasmer 3.2正式リリース
米Wasmer社はオープンソースのWebAssemblyランタイム「Wasmer 3.2」の正式リリースを発表しました。
Wasmer 3.2ではRISC-V対応、WASI対応の改善、WCGIの正式サポートなどが行われました。
Wasmer 3.2 released! Highlights:
— Wasmer (@wasmerio) April 19, 2023
→ Support for RISC-V
→ Improved WASI
→ Official WCGI Support
→ New Runners Architecture
→ Refactored Type API
Check it out! https://t.co/qlwVZZRL4T
WasmerはWindows、Linux、macOSに対応し、AMD64、Arm64などのプロセッサに対応しています。今回ここにRISC-V対応が加わりました。
Wasmer内部のWASI(WebAssembly System Interface)実装のリファクタリングが行われ、バグ修正や安定性などが改善。WASIのバージョンアップにおいても互換性が保たれるようにテストカバレッジが拡大されました。
今月発表されたWCGIが早くも正式にサポートされました。
WCGIは、既存のPHPやPythonのCGIアプリケーションをWebAssemblyにコンパイルするだけで簡単にサーバサイドのWebAssemblyアプリケーションとして実行できるという機能です。
WebAssemblyバイナリにコンパイルすることで、アプリケーションを非常にコンパクトにパッケージングできるのに加えて、迅速に起動し高速に実行できるようになります。
さらにWebAssemblyのサンドボックス内で安全に実行されることで、よりセキュアなアプリケーションとなる、などの特徴を備えています。
参考:サーバサイドWebAssemblyに、かつてのCGIの仕組みを取り込んだ「WCGI」をWasmerが発表。すぐ起動し安全に分離されるWebAssemblyの特長が活きる
あわせて読みたい
アトラシアンが製品群にAIを搭載。社内文書や共有情報を学習し、自然言語で社内の情報やプロジェクト進捗などを質問できる「Atlassian Intelligence」発表
≪前の記事
オープンソースの開発者が製造責任や賠償責任を負う可能性があるとして、EUのサイバーレジリエンス法案にPython Software FoundationとEclipse Foundationらが異議を表明