オープンソースのWebAssemblyサーバレス基盤「Wasm Workers Server 1.3」リリース。Gitリポジトリからコードをロードして実行可能に

2023年7月6日

VMware Wasm Labsは、WebAssemblyのWorkerをNode.jsやDenoのようにサーバサイドでイベントドリブンに実行できる「Wasm Workers Server」の最新版「Wasm Workers Server 1.3」をリリースしました

Wasm Workers Serverは、WebAssemblyランタイムであるWasmtimeの上に構築されているサーバレス基盤です。

わずか1分で簡単にインストール可能と説明されています

Wasm Workers Serverのディレクトリに保存されたWorkerとなるモジュールファイルが、WebブラウザなどからのHTTPリクエストによって起動、実行され、結果を返す、といった処理が可能です。

デフォルトではWebAssemblyもしくはJavaScriptで記述されたモジュールが実行可能です。このときJavaScriptはWebAssemblyで記述されたJavaScriptランタイムの上で実行されます。

また同様にWebAssembly版のRubyランタイム、Pythonランタイムを用いることで、Wasm Workers ServerのモジュールとしてRubyとPythonのコードを実行することも可能になっています。

参考: オープンソースのWebAssemblyサーバレス基盤「Wasm Workers Server 1.0」正式リリース。RubyとPythonのWASMランタイムに対応し、Ruby/Pythonでの記述が可能に

リモートのGitからコードをダウンロードして実行

今回の新バージョンWasm Workers Server 1.3では、リモートのGitリポジトリからコードをダウンロードして実行できるようになりました。

wws https://github.com/vmware-labs/wasm-workers-server.git \
  --git-folder "examples/js-basic" \
  --install-runtimes

「--install-runtimes」フラグによって自動的に言語の(RubyもしくはPythonのWebAssembly版)ランタイムをプルしてくることで、コードを取得してそのまま実行可能としています。

また、Go言語のSDKが用意されたことで、Go言語をWebAssemblyにコンパイルしてWasm Workers Server 1.3上で実行可能となりました。

JavaScriptのワーカーにおいて、本バージョンでasyncメソッドに対応しました。コードの中で非同期のハンドラなどを記述できるようになりました。

GUIによるコントロールパネルが搭載

これまでCUIしか持たなかったWasm Workers ServerにGUIによる管理画面が登場しました。将来さらにこの画面に機能追加されていく計画です。

fig

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