単一コードでGPUやFPGAなど多様なプロセッサへの最適化を目指す「Unified Acceleration (UXL) Foundation」、Linux Foundation傘下で設立

2023年10月5日

Linux Foundationは、単一のソースコードでCPUやGPU、FPGAなど、マシンに搭載されているさまざまなプロセッサ(アクセラレータ)に最適化されたネイティブバイナリの生成を実現する団体「 Unified Acceleration (UXL) Foundation」の設立を発表しました。

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最近のコンピュータには汎用プロセッサとしてのCPUに加えて、GPUや機械学習のためのプロセッサなど、得意分野の異なる複数のプロセッサ(アクセラレータ)を搭載した、いわゆるヘテロジニアスなアーキテクチャを採用することが一般的になってきました。

しかしこれら多様なアクセラレータを活用しようとすると、それぞれ種類やベンダごとに用意されたSDKを用いてプログラミングすることとなり、移植性が低下します。

例えば、NVIDAは同社のGPUを活用するために「CUDA Toolkit」を提供しています。CUDA Toolkitを用いて開発されたプログラムは、当然ながら他社のGPUでは動きません。

今回設立されたUXL Foundationは、こうした特定のベンダやプロセッサに依存せず、単一のソースコードでさまざまな種類やベンダのアクセラレータに最適化されたネイティブバイナリの生成を実現しようとするものです。

そのため、UXL Foundationは以下の2つのミッションを掲げています。

  • すべてのアクセラレータに対応するマルチアーキテクチャ・マルチベンダーのソフトウェア・エコシステムを構築する。
  • オープンスタンダードで統一されたテロジニアスなコンピュータのエコシステムを構築する。

設立メンバーは以下の7社です。

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もともとUXL Foundationは、OneAPIと呼ばれる業界の取り組みを発展させたものです。

すでにOneAPIはCPUやGPU、FPGAなどのプロセッサを抽象化する「SYCL」などの取り組みを具体化させており、インテルからは対応したコンパイラも製品化されています。

参考:インテル、Intel ArcやNVIDIA、AMDのGPUに対応した最新コンパイラ技術を含む開発ツールキット「oneAPI ツールキット 2023」リリース[PR]

今回のUXL Foundation設立は、このOneAPIなどの取り組みをLinux Foundation傘下でさらに業界全体へ広げていこうという取り組みだといえます。

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Junichi Niino(jniino)
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