Google Cloudが初めて黒字に。2023年第1四半期の決算で
Googleの親会社であるAlphabetが2023年第1四半期の決算を発表し、Google Cloudの売り上げと利益が公開されて以来、初めての黒字となったことが明らかになりました(決算報告のPDF)。
上記が決算報告の中で、セグメント別の売り上げと利益を示した表です。
これを見ると2023年度第1四半期のGoogle Cloudの売り上げは74億5400万ドル(1ドル130円換算で約9690億円)、営業利益が1億9100万ドル(同じく約248億円)の黒字でした。
2022年度第1四半期のGoogle Cloudの売り上げは58億2100万ドルですから、差し引き16億3300万ドル、28%の売上増です。
クラウド市場はおおむね30%前後の成長率となっているため、Google Cloudは市場平均並の成長を遂げたといえるでしょう。
そしてこの成長率を維持するには継続して大きな投資が必要なことは明らかです。投資を減らせば利益を出すことは比較的容易ですが、利益を出そうと投資を減らせば30%もの速度で成長するクラウド市場の中でシェアを落とし、競合に差を付けられて結局は売り上げと利益を落とすことにつながります。
そうした中で、適切な投資を続けつつ継続して黒字を出し続けられるかどうかが重要です。
特にGoogleは将来性がないと判断したサービスを数多く終了させてきたことから、Google Cloudでさえも赤字が続けば終了させてしまうのではないか、との懸念がささやかれています。黒字の継続により、そうした懸念を吹き飛ばすことが期待されます。
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