Firefox 120登場、WebAssemblyガベージコレクション(WasmGC)が正式機能に。Chromeでの正式機能に続き
2023年11月21日にリリースされたFirefox 120で、WebAssemblyのガベージコレクション機能(WasmGC)が正式な機能として組み込まれたことがリリースノートで明らかになりました。
すでに11月2日にリリースされたChrome 119でもWasmGCが正式機能として組み込まれており、これでChrome、Microsoft Edge、FirefoxでWasmGCが正式機能となりました。
参考:WebAssemblyのガベージコレクションが正式機能に、最新版のChrome 119で。Firefoxも今月リリースのFirefox 120で正式機能になる見通し
Safariでも現在WasmGCの実装が進んでいるとされているため、まもなくWasmGCが主要なWebブラウザ全てで利用可能になる見通しです。
より多くのプログラミング言語がWasm対応に
WebAssemblyはこれまでガベージコレクション機能を備えておらず、そのためにWebAssemblyに対応するプログラミング言語、すなわちWebAssemblyバイナリを生成できるプログラミング言語は、プログラマが完全にメモリを管理するC++や、シンプルな仕組みで自動的にメモリ管理が行われるRustのようなプログラミング言語が中心でした。
WebAssemblyのランタイム自身ガベージコレクション機能を備えることで、ランタイムが自動的にメモリを管理してガベージコレクションを行ってくれるJavaやPythonやRubyなどのプログラミング言語でも、これまでも容易にWebAssemblyに対応できるようになります。
すでにKotlinやDartなどがWasmGCを用いることでWebAssemblyへの対応を明らかにしています。今後さらに多くのプログラミング言語の対応が期待されます。
参考:KotlinのコードからWebAssemblyバイナリを生成可能、Kotlin/Wasmがアルファ版として提供開始
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