Deno、npmパッケージ込みで単一の実行ファイル生成可能に。Deno Compileがnpmパッケージに対応
オープンソースのJavaScript/TyeScriptランタイム「Deno」には、Denoをアプリケーションごとコンパイルして単一の実行ファイルが生成できる「Deno Compile」機能があります。
Deno Compileで生成されたバイナリはそのままOS上で実行できるため、Denoのインストールなどの手間なく簡単にDenoアプリケーションをデプロイできる利点があります。
今回Denoはバージョン1.34で、このDeno Compileがnpmパッケージに対応したことを発表しました。
これによりnpmパッケージを用いたDenoアプリケーションでも、Deno Compileによって単一の実行系ファイルが生成されるようになりました。
Deno 1.34 is here! Top updates:
— Deno (@deno_land) May 25, 2023
deno compile supports npm packages
More Node.js APIs supported
Glob support in deno.json
TLS certificates with IP addresses
Language server and config file improvements
Full release notes https://t.co/GY433U2ilG
下記はDenoのブログ「Deno 1.34: deno compile supports npm packages」で紹介されている、実際にnpmパッケージを組み込んだアプリケーションをコンパイルしてバイナリを生成し、実行したところ。
Denoは開発当初、Node.jsとの互換性をあえて捨てて、よりよいJavaScriptランタイムを開発するという方針でした。しかし2022年にその方針を改め、Node.js互換機能を備えることを決断しました。
参考:Denoが大幅な方針変更を発表。3カ月以内にnpmパッケージへの対応を実現、最速のJavaScriptランタイムを目指しHTTPサーバを刷新
この方針変更以来、DenoはNode.jsへの互換度を高め、Node.jsのエコシステムを構成するパッケージであるnpmへの対応も進めてきました。
今回はそのNode.js対応を一歩進めて、Deno Compileという便利な機能へも対応させたことになります。
あわせて読みたい
Google Cloud、AWSやAzureと10Gbps/100Gbpsの専用回線でインターコネクトできる「Cross-Cloud Interconnect」を発表
≪前の記事
Deno DeployでNode.jsアプリが実行可能に、Node.jsビルトインモジュールのサポートで