Deno DeployがNPMモジュールをネイティブサポート開始。NPMモジュールがホスティング環境で実行可能に
オープンソースのJavaScript/TyeScriptランタイム「Deno」の開発元であるDeno Landは、同社が提供しているDenoの分散ホスティングサービス「Deno Deploy」がNPMモジュールのネイティブサポートを開始したと発表しました。
これによりNPMモジュールを用いたNode.jsのアプリケーションを、Deno Deployのホスティングサービス上で簡単に運用できるようになります。
It's finally here.
— Deno (@deno_land) September 6, 2023
NPM support on Deno Deploy.
Import over 2 million NPM modules from the edge.
https://t.co/9pBqKPvMMc
NPMモジュールとは、代表的なJavaScriptランタイムであるNode.jsで利用可能な拡張機能のモジュールです。これによりNode.jsには多様な機能を簡単に利用できるエコシステムが構成されています。
今回の発表は、Deno DeployでこのNPMモジュールをトランスパイルやビルドやバンドルといった手順なしに、すぐそのまま利用可能になるというもの。
Deno Deployは今年(2023年)6月にNodejsビルトインモジュールをサポートするなど、Node.jsとの互換性を高めてきました。
参考:Deno DeployでNode.jsアプリが実行可能に、Node.jsビルトインモジュールのサポートで
Deno DeployはすでにNode.jsのビルトインモジュール47種類すべてをサポートしており、これが今回のNPMモジュールのネイティブサポート実現につながっています。
ただしDeno Deployのセキュリティサンドボックス上の制限により、「child_process」「vm」など一部のNode.js APIを使うモジュールのみ動作しないとされています。
Deno DeployではJavaScript用データストアの「Deno KV on Deno Deploy」のオープンベータも開始され、機能の充実度が高まってきました。
参考:Deno、JavaScript用データストア「Deno KV on Deno Deploy」オープンベータに。分散環境でも強い一貫性、1GBストレージまで無料
競合のBunもちょうどバージョン1.0に到達したところで、今後JavaScriptランタイムの競合は、コア機能としてのJavaScriptランタイムの機能やNode.jsとの互換性だけでなく、より多くの周辺機能などを含むエコシステムでの戦いになっていくと見られます。
あわせて読みたい
静的サイトジェネレータ「Astro 3.0」正式リリース。JavaScriptなしでSPAのようなアニメーションの画面遷移など新機能
≪前の記事
Pythonの高速なスーパーセットをうたう新言語「Mojo」、コンパイラなど公開、ローカル環境で利用可能に