Blazor WebAssemblyとBlazor Serverが統合、フルスタックUIフレームワークに進化。サーバサイドレンダリングも可能に

2023年11月16日

C#などの.NETテクノロジーを用いてWebアプリケーションの開発を可能にするフレームワーク「Blazor」が、.NET 8ではフルスタックなUIフレームワークに進化したことが発表されました

fig

Blazorはこれまで2種類の実装に分かれていました。

1つは、WebAssemblyを用いてWebブラウザ上に.NETランタイムを実装したことで、C#によるWebアプリケーションがWebブラウザ上で実行できる「Blazor WebAssembly」。

もう1つが、同様の仕組みをサーバサイドに実装することで、サーバ上でC#によるWebアプリケーションを開発できる「Blazor Server」です。

fig2

BlazorでWebアプリケーションを開発しようとする場合、まずこのどちらを採用するか選ぶ必要がありました。

しかし今年(2023年)2月、Blazorの生みの親であるSteve Sanderson氏がこの2つを統合し、さらにサーバサイドレンダリング機能も追加した「Blazor United」を提案し、今回の.NET 8でそれが実現することとなりました。

参考:Blazorの生みの親が「Blazor United」発表。SPAとSSRを1つのBlazorに統合し、共通のソースコードで記述可能に

fig

ただし名称はBlazorのまま、Blazorそのものが進化したという位置づけになっています。

サーバサイドレンダリングに対応。ページごとに実装を選択可能

新しいBlazorでは、サーバサイドレンダリングによって静的なHTMLの生成が可能になっており、高速なWebサイトが実現できます。

fig

その上でインタラクティブな操作が必要な部分については、ページごとにWebブラウザ上でアプリケーションを実行するSPA的な実装や、サーバ上での動的なWebページの生成による実装などを選択可能になっています。

fig

.NET 8では、このような新しいBlazor対応のWebアプリケーションのためのテンプレートも用意されています。

fig

そのほか.NET 8では多くの新機能がBlazorに追加されています。詳細は「Announcing ASP.NET Core in .NET 8」をご参照ください。

あわせて読みたい

.NET WebAssembly Web技術 プログラミング言語 Blazor Microsoft




タグクラウド

クラウド
AWS / Azure / Google Cloud
クラウドネイティブ / サーバレス
クラウドのシェア / クラウドの障害

コンテナ型仮想化

プログラミング言語
JavaScript / Java / .NET
WebAssembly / Web標準
開発ツール / テスト・品質

アジャイル開発 / スクラム / DevOps

データベース / 機械学習・AI
RDB / NoSQL

ネットワーク / セキュリティ
HTTP / QUIC

OS / Windows / Linux / 仮想化
サーバ / ストレージ / ハードウェア

ITエンジニアの給与・年収 / 働き方

殿堂入り / おもしろ / 編集後記

全てのタグを見る

Blogger in Chief

photo of jniino

Junichi Niino(jniino)
IT系の雑誌編集者、オンラインメディア発行人を経て独立。2009年にPublickeyを開始しました。
詳しいプロフィール

Publickeyの新着情報をチェックしませんか?
Twitterで : @Publickey
Facebookで : Publickeyのページ
RSSリーダーで : Feed

最新記事10本