静的サイトジェネレータ「Astro 3.2」早くも正式リリース。ブラウザの履歴操作、遷移のタイミング制御など新機能
オープンソースで開発されている静的サイトジェネレータ「Astro」の最新バージョンとなる「Astro 3.2」が正式にリリースされました。
先月(2023年9月)にAstro 3.0がリリースされたばかりで、1カ月足らずでのマイナーバージョンアップとなります。
参考:静的サイトジェネレータ「Astro 3.0」正式リリース。JavaScriptなしでSPAのようなアニメーションの画面遷移など新機能
Astro 3.2ではAstro 3.0で導入された、SPAのようなアニメーションの画面遷移を実現するView Transitionsをよりよく利用できる新機能などが追加されました。
We just released 3.2 with a bundle of view transition goodies
— Astro (@astrodotbuild) September 28, 2023
Control over the history stack
JavaScript triggered navigation
Accessibility (route announcement)https://t.co/Vg4sFHmP9k
Astroは、ReactやVue、Svelte、Alpine.js、TypeScriptなどのさまざまなフレームワークやライブラリに対応した静的サイトジェネレータです。
ビルド時にWebサイト全体のHTMLが生成され、しかもそのHTMLには全くJavaScriptが含まれないか、もしくはWebブラウザ上での動作に必要な最小限のJavaScriptのみが残されます。
そのため、非常に高速に表示されるWebサイトの生成が可能である点が、Astroの大きな特徴です。
Astro 3.2では次のような新機能が加わりました。
Astro 3.2の主な新機能
History Replacement on Links
ユーザーのナビゲーション操作がWebブラウザの履歴に追加されないように、個々のリンクを設定できるようになりました。戻るボタンのクリック数を減らしたい場合や、フォーム送信の確認ページなどに読者を送り返したくない場合に使用できます。
JavaScript Navigation API
これまでは、ユーザーがリンクをクリックしたときにのみWebページの遷移が発生していましたが、Navigation APIを使ってWebブラウザ上のJavaScriptで遷移を実行できるようになりました。これによりWebアプリケーション側で遷移のタイミングを制御できるようになります。
Route Announcer
これまでクライアント側のルーティングではページタイトルがアナウンスされず、ユーザーがページが変更されたことを認識できませんでしたが、ページの読み込みが終了した時点でビュー遷移ルータがページタイトルをアナウンスするようになります。
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