Windows Serverで「Windows Subsystem for Linux 2」が利用可能に。6月のアップデートで
Windows Serverの最新版となるWindows Server 2022に、Windows内部にLinuxカーネルを内包することでLinuxの機能を利用可能にする「Windows Subsystem for Linux 2」(以下、WSL 2)が今月、2022年6月のアップデートで提供されることが明らかになりました。
下記はAzure Stack HCI/Windows Server/Hybrid CloudのプリンシパルプログラムマネージャーJeff Woolsey氏のツイートです。
PLEASE RT: WSL2 coming to Windows Server 2022.
— Jeff Woolsey (@WSV_GUY) May 25, 2022
WSL2 will be broadly available in the June Windows Server 2022 cumulative update, for those looking to get it sooner it is available today via the 5C update here:https://t.co/xa2AiHSXiN
5月31日付けのマイクロソフトのブログ「WSL2 now available on Windows Server 2022」でも、Windows Server 2022にWSL2が提供されることが発表されました。
Windows ServerがあればWindowsもLinuxも両方の環境を提供
Windows Server 2022では現時点で、WSL 2ではない「Windows Subsystem for Linux」(WSL)が利用可能です。
WSLはLinuxのカーネルシステムコールをWindowsカーネルシステムコールに変換する仕組みにより、Windows上でLinux互換機能を提供しています。しかしこの仕組みでは十分に性能と完成度の高いLinux互換機能を作り込むことは困難でした。
そこでWSL 2ではHyper-Vをベースにした軽量の仮想マシン内で本物のLinuxカーネルを実行するという仕組みを採用することで、高速かつフル互換のLinux環境をWindows上で実現しました。これによりWSL 2では、WSLでは対応できなかったDockerやFUSE(Filesystem in Userspace)などにも対応します。
WSL 2はデスクトップ版のWindows 10で2020年5月に正式版として提供が開始されており、Windows Serverへの実装が待たれていました。
Windows Server 2022にWSL 2が搭載されることで、Windows Server 2022があればWindows Server環境もLinux環境も用意できることになります。シンプルで柔軟なOS環境を求めるユーザーにとって魅力的な選択肢となることでしょう。
前述のマイクロソフトのブログ「WSL2 now available on Windows Server 2022」では、6月のアップデートを待ちきれないユーザーのために、いますぐWindows Server 2022にWSL 2を導入するオフィシャルな方法について紹介しています。興味のある方は試す価値がありそうです。
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