WebAssemblyのパッケージマネジメントとレジストリ「WAPM」がリニューアルして登場
オープンソースのWebAssemblyランタイム「Wasmer」などを開発する米Wasmer社は、WebAssemblyのパッケージマネージメントとレジストリの機能を備えたWebサイト「WAPM」(YouTubeの説明では「ワプム」と発音しているように聞こえます)の機能を刷新したことを発表しました。
WAPMの基本的な機能は、WebAssemblyのランタイム上で利用可能なさまざまなソフトウェアをユーザーが登録し、他のユーザーが登録済みのソフトウェアを一覧表示や検索などにより発見することが可能なレジストリの機能と、それをランタイム上にダウンロードしてソフトウェアへの組み込みやインストールなどを行うパッケージマネジメントの機能などです。
WAPMは2019年にオープンソースとして公開され、今回新たな機能追加やUI改善などによりWebサイトが刷新されました。
新機能として、WAPMを参照しているWebブラウザの画面上でコマンドラインが利用できるビルトインのシェル機能が登場。
このコマンドラインからWebAssemblyアプリケーションのインストールや実行、Readmeの参照、ローカルファイルへのアクセスも可能になっています。
検索画面では、テキストベースのインテリジェントなサーチやフィルタリング、ソートなどが可能になりました。
ユーザーの実績を示すプロファイル画面も追加され、ユーザーのアバター画面の表示やソーシャルメディアへのリンクも可能。
複数ユーザーのコラボレーションによるパッケージの開発やメンテナンスの支援機能も追加されました。
WAPMは今後、WebAssemblyランタイムのWasmerが備えているターゲットマシンのネイティブバイナリへのコンパイル機能を、Webサイトの機能として備え提供するなどの計画があるとのことです。
これまでPerlやRubyやPython、Javaなど多くのプログラミング言語やプラットフォームの成功に、エコシステムの充実が決定的な役割を果たしてきました。WAPMの刷新は、WebAssemblyにおけるエコシステムの大きな発展と充実の基盤の1つになるのかもしれません。
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