MySQL Heatwaveで大規模オンラインゲームのプレイやアイテム利用など大量データの毎時分析を実現。想定より60倍もの高性能[PR]
任天堂株式会社と株式会社ポケモンの出資で設立された、ゲームの企画、開発、運営を行っているジニアス・ソノリティ。
同社は世界的に人気の大規模オンラインゲームの運営をローンチした際に、そのバックエンドデータベースとしてOracle Cloud上のMySQLを採用し、想定通りのレスポンスを獲得しつつ安定した稼働状況と運用を実現しました。
MySQL Heatwaveをゲーム内データ分析基盤として採用
少数精鋭のメンバー(同社のWebサイトによると同社は社員数22人、2022年4月現在)で複数のゲームの企画から開発、運用を一貫して実施している同社は、新たにゲーム内データ分析基盤としてMySQLに分散インメモリデータベースエンジンを搭載した「Oracle MySQL HeatWave Database Service」(以下MySQL Heatwave)の導入を決定しました。
高速なMySQL Heatwaveのデータ分析機能によって、ゲーム内プレイやアイテム利用などの分析が数分で可能になり、ゲームの難易度の調整や新たなイベントやキャンペーンなどの施策立案、よりよいゲーム体験の向上などのために活用しています。
OLTPとOLAPを統合できるMySQL Heatwave
MySQLは高いスケーラビリティを備えるデータベースとして、さまざまなオンラインゲームやソーシャルメディアなどのバックエンドデータベースに採用されてきました。
このとき、OLTP用のデータベースとは別に、ログの分析などには別途データウェアハウスなどを用意することが一般的とされています。
しかしこうした構成では、分析用データをいちいちデータウェアハウスへデータ転送する必要があること、十分な性能がなければ分析に時間がかかること、データウェアハウスの運用や活用には新たなスキルの習得や運用の手間がかかること、なによりシステムが複雑化すること、などの課題がありました。
MySQL Heatwaveは、こうした課題を解決しました。
MySQL Heatwaveは下記の図に示されるように、MySQLのデータベースエンジンとして、OLTPを担うInnoDBに加えて、OLAP用の分散インメモリデータベース対応のデータベースエンジンである「Heatwave」が搭載されています。さらに機械学習処理用のエンジン「Heatwave ML」も登場しました。
どのデータベースエンジンを使うかは、MySQLが自動的に選択してくれます。ユーザー側では意識的にデータベースを切り替えることなく、OLTPもOLAPもMLも利用できるのがMySQL Heatwaveなのです。
これはつまり、データを分析するためにデータウェアハウスにデータを転送する必要もなく、データウェアハウス専用のデータスキーマの構築や操作方法や分析方法のスキルを身につける必要もない、ということを意味します。
OLTPとOLAPで別々のデータベースを用いるよりコスト面で有利になり、アーキテクチャもシンプルで、既存のMySQLのスキルをそのまま活用できるなど、多くの利点があるのです。
想定した処理時間よりも60倍も高速に
しかもMySQL Heatwaveは、分散インメモリデータベースを利用しているため非常に高速なデータ分析処理が可能です。扱えるデータ容量もテラバイト級に対応します。
MySQL Heatwaveを導入したジニアス・ソノリティでは、当初に想定した処理時間よりも60倍も高速となる2~3分で分析処理が実行できるようになりました。
これによりMySQL Heatwave導入前には実現できなかったユーザーのプレイ、イベント参加、アイテム利用などを毎時で分析できるようになり、新たなイベントやキャンペーンなどの施策立案、ゲームの難易度の調整などに活用しています。
同社取締役 最高技術責任者 川本昌之氏は「新たな分析基盤を活用し、今後もさらに幅広いお客様に楽しんでいただけるゲーム・サービスを提供していきます」とコメントしています。
同社は今後、カスタマーサポートへの適用や今後開発するゲームのデータ分析など、MySQL HeatWaveのさらなる活用を検討しているとのことです。
(本記事は日本オラクル提供のタイアップ記事です)
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