[速報]JavaOneが復活、今年10月にラスベガスで開催。2017年以来5年ぶり
オラクルはJavaをメインテーマにしたイベント「JaveOne」を、今年10月16日から米ラスベガスで開催すると発表しました。2017年以来5年ぶりの開催です。
JavaOneは、もともとJavaを開発したサン・マイクロシステムズが1996年に始めたイベントです。同社がオラクルに買収された後はオラクルが引き継ぎ、毎年秋にサンフランシスコで開催される同社最大のイベント「Oracle OpenWorld」とほぼ同時に開催されていました。
しかし2017年10月に開催された「JavaOne 2017」を最後に、2018年からはJavaだけでなくさまざまな技術を扱うイベント「Oracle CodeOne」へと置き換わっていました。
JavaOneとしての開催は5年ぶりとなります。
米オラクルのJava Developer Relations担当VPであるChad Arimura氏はJavaOneを復活させた理由を「他の言語も扱うCodeOneに変更してからも、なにか足りないという気持ちがあった。JavaOneを復活してほしいという声もあり、しばらく検討した上でいまがその最適なタイミングだと考えた」と、Publickeyの取材に対してコメントしました。
Javaとオラクルを、選択肢の中から浮かび上がらせる
現在、プログラミング言語は群雄割拠状態といえます。かつては本格的なアプリケーションを開発するならJavaとNETのどちらがよいか、といった議論がありましたが、いまはJavaと.NET以外にも多数の有力な選択肢が存在しています。
すでにJava(Javaだけではなく多くのプログラミング言語)は、選択肢のなかの1つに過ぎない状態と言っても過言ではないでしょう。
また、Java言語/JavaVMのエコシステムとしても、かつてはOracle JDKがほぼ一強といえる存在でしたが、現在ではAmazon CorrettoやMicrosoft Build of OpenJDKなど多くのディストリビューションが登場したことで、ここでもオラクルのOracle JDKは選択肢のなかの1つという存在になろうとしています。
- マイクロソフト製Java 11ディストリビューション「Microsoft Build of OpenJDK for Java 11 LTS」正式リリース。無償長期サポート、コンテナイメージの配布も
- AWS、Java 17対応の無料Javaディストリビューション「Amazon Corretto 17」リリース。ただし長期サポート期間は未定
そうした中でオラクルは昨年9月、商用利用について有償化していたOracle JDKを、再び無料提供にしました。そして今回JavaOneを復活させました。
これらの動きは、同社がJavaの価値を見直し、あらためてJavaと、そしてJavaの開発をリードする同社の存在感を、選択肢の中から浮き上がらせるために注力をし始めているのではないかと考えられます。
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