GUIでDockerコンテナのビルドやPodsのKubernetesへの展開を可能にする「Podman Desktop」が登場。新たなDocker Desktop対抗となるか
GUIでDockerコンテナやKubernetesの操作を可能にするオープンソースの「Podman Desktop」がリリースされたことをRed Hatが発表しました。Windows、Mac、Linuxに対応します。
Install, configure, and keep your container engine up to date with a GUI, which allows users to interact with containers and pods running in #Podman. Try Podman Desktop. https://t.co/5hPV8xOHYF
— Red Hat Developer (@rhdevelopers) November 6, 2022
Podman DesktopはRed Hatが開発したDocker互換のツール「Podman」がベースになっています。
Podmanはcontainerdのようなデーモンを用いないことが大きな特徴で、WindowsではWSL2を用いてDockerコンテナ環境を、MacではQEMUベースの仮想マシンを用いてDockerコンテナ環境を構築し、コマンドで操作可能にします。
Podmanのコマンド体系はDocker互換となっているため、Dockerと置き換えて利用可能だとされています。
このPodmanのDockerコンテナの操作とKubernetesの操作などをGUIにより容易にするなどの拡張を行ったのが、今回リリースされたPodman Desktopです。
コンテナのビルド、レジストリへの接続、KubernetesへのPodsの展開など
Podman Desktopは、主に以下のような機能を備えています。
- Dockerコンテナイメージのビルド
- Dockerコンテナの起動や終了、ポート構成などの操作
- Dockerコンテナのログ調査
- Docker Hubのようなレジストリへの接続、Dockerコンテナイメージの取得など
- ボリュームの作成や参照
- コンテナからPodsの作成
- PodsからKubernetesのYAMLファイルの生成
- ローカルのPodsをKubernetesへ展開
また、Docker Desktopの拡張機能を取り込んで利用する機能も備えている点は大変興味深いところです。
これまでDockerコンテナやKubernetesの操作がGUIでできるデスクトップアプリケーションとしてはDocker DesktopとRancher Desktopの2つがよく知られている存在でした。今回登場したPodman DesktopはRed Hatが主導してオープンソースで開発されていることもあり、これから存在感を高めていくかどうかが注目されるところです。
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