GUIでDockerコンテナのビルドやPodsのKubernetesへの展開を可能にする「Podman Desktop」が登場。新たなDocker Desktop対抗となるか

2022年11月15日

GUIでDockerコンテナやKubernetesの操作を可能にするオープンソースの「Podman Desktop」がリリースされたことをRed Hatが発表しました。Windows、Mac、Linuxに対応します。

fig

Podman DesktopはRed Hatが開発したDocker互換のツール「Podman」がベースになっています。

Podmanはcontainerdのようなデーモンを用いないことが大きな特徴で、WindowsではWSL2を用いてDockerコンテナ環境を、MacではQEMUベースの仮想マシンを用いてDockerコンテナ環境を構築し、コマンドで操作可能にします。

Podmanのコマンド体系はDocker互換となっているため、Dockerと置き換えて利用可能だとされています。

このPodmanのDockerコンテナの操作とKubernetesの操作などをGUIにより容易にするなどの拡張を行ったのが、今回リリースされたPodman Desktopです。

コンテナのビルド、レジストリへの接続、KubernetesへのPodsの展開など

Podman Desktopは、主に以下のような機能を備えています。

  • Dockerコンテナイメージのビルド
  • Dockerコンテナの起動や終了、ポート構成などの操作
  • Dockerコンテナのログ調査
  • Docker Hubのようなレジストリへの接続、Dockerコンテナイメージの取得など
  • ボリュームの作成や参照
  • コンテナからPodsの作成
  • PodsからKubernetesのYAMLファイルの生成
  • ローカルのPodsをKubernetesへ展開

また、Docker Desktopの拡張機能を取り込んで利用する機能も備えている点は大変興味深いところです。

これまでDockerコンテナやKubernetesの操作がGUIでできるデスクトップアプリケーションとしてはDocker DesktopとRancher Desktopの2つがよく知られている存在でした。今回登場したPodman DesktopはRed Hatが主導してオープンソースで開発されていることもあり、これから存在感を高めていくかどうかが注目されるところです。

関連記事

あわせて読みたい

Docker Kubernetes クラウドネイティブ コンテナ型仮想化




タグクラウド

クラウド
AWS / Azure / Google Cloud
クラウドネイティブ / サーバレス
クラウドのシェア / クラウドの障害

コンテナ型仮想化

プログラミング言語
JavaScript / Java / .NET
WebAssembly / Web標準
開発ツール / テスト・品質

アジャイル開発 / スクラム / DevOps

データベース / 機械学習・AI
RDB / NoSQL

ネットワーク / セキュリティ
HTTP / QUIC

OS / Windows / Linux / 仮想化
サーバ / ストレージ / ハードウェア

ITエンジニアの給与・年収 / 働き方

殿堂入り / おもしろ / 編集後記

全てのタグを見る

Blogger in Chief

photo of jniino

Junichi Niino(jniino)
IT系の雑誌編集者、オンラインメディア発行人を経て独立。2009年にPublickeyを開始しました。
詳しいプロフィール

Publickeyの新着情報をチェックしませんか?
Twitterで : @Publickey
Facebookで : Publickeyのページ
RSSリーダーで : Feed

最新記事10本