Electron代替を目指すRust製フレームワーク「Tauri」がバージョン1.0に到達、Windows/Mac/Linuxに対応
JavaScriptとHTML/CSSを用いてアプリケーションを構築できるElectronの代替を目指し、より軽量なフレームワークとして開発されている「Tauri」がバージョン1.0に到達し、正式リリースとなりました。
After 4 months of release candidates we're proud to release version 1.0 of Tauri! Windows, Menus, System Trays, Auto Updater and much more are now at your fingertips!
— Tauri (@TauriApps) June 16, 2022
Check it out!https://t.co/NEt3knFTIs
Tauriの大きな特徴は2つあります。1つはRust言語で開発されていること、そしてもう1つはUI基盤としてOSが備えているWebViewの機能を用いるため、Electron製のアプリケーションで組み込まれるChromiumのようなレンダラの組み込みを不要にしていることです。いずれもElectronよりも軽量なフレームワークを実現するためとされています。
OSが備えるWebView機能としては、WindowsではWebView2、macOSではWebKit、Linuxではgtk-rsがそれに該当します。これらを抽象化レイヤのwry経由で呼び出すことで、クロスプラットフォームを実現しつつChromiumを不要にしています。
OSのWebView機能を用いることでアプリケーションのサイズが小さくなるだけでなく、アプリケーションのバージョンアップに依存しなくともつねに新しいWebViewが利用できるため、セキュリティの確保にもつながるとしています。
今回のバージョン1.0ではWindows、Linux、macOSのデスクトップアプリケーション開発に対応します。今後iOSとAndroidのモバイルアプリケーション開発にも対応する予定とされています。
ヒアデス星団の二重星が由来
ちなみにTauriという名称は、ヒアデス星団にある二重星のシータタウリを由来とするそうで、ロゴもこの二重星を模しているそうです。
Just in case you were wondering where the name Tauri comes from, it is based on the Binary Stars in the Hyades Cluster known as Theta Tauri, and is the design impulse behind our logo:https://t.co/JLYwGAGgF8 pic.twitter.com/7MsVVkZORo
— Tauri (@TauriApps) March 11, 2022
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2024年10月、Tauri 2.0がリリースされました。
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