Denoのライアン・ダール氏「親愛なるオラクル殿、どうかJavaScriptの商標を手放して」と呼びかけ

2022年9月6日

主要なJavaScriptランタイムであるNode.jsの作者であり、現在もDenoの開発を進めているライアン・ダール氏は、自身のブログで「Dear Oracle, Please Release the JavaScript Trademark」(親愛なるオラクル殿、どうかJavaScriptの商標を手放して)と呼びかけています。

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JavaScriptはNetscapeがWebブラウザ用に開発したプログラミング言語であることはよく知られていますが、その名称はサン・マイクロシステムズが登録商標として所有し、同社がオラクルに買収されたことで現在はオラクルが所有しています。

ライアン・ダール氏はそのオラクルが唯一「Oracle JavaScript Extension Toolkit」以外にはJavaScript関連製品を持っておらず、V8やSpidermokeyといった主要なJavaScriptエンジンの開発にも関わらず、JavaScriptの商標をほとんど利用していないと指摘。

そしてJavaScriptがオラクルの登録商標であることが、JavaScriptの名称の利用に慎重になっている人々がいるとしました。下記は「Dear Oracle, Please Release the JavaScript Trademark」からの引用です。

Careful law abiding engineers bend over backwards to avoid its use - leading to confusing terms like ECMAScript.

法律を守ろうとする慎重なエンジニアはその使用を避けており、それがECMAScriptのような用語の紛らわしさを生んでいます。

その上で、JavaScriptの商標を同社が手放すことで多くの称賛が得られるだろうと呼びかけています。

The best value Oracle could derive from the trademark would be from the goodwill it receives by granting it into the public domain.

その商標からオラクルが得られる最大の価値は、それを良心的にパブリックドメインにすることで得られるでしょう。

ライアン・ダール氏はこの実現にはオラクル社内の上級職による決断が必要であるため、容易ではないだろうとしながらも、それこそがブランドマーケティングとして正しいものになるはずだとし、「Oracle, please release the JavaScript trademark.」とブログを結んでいます。

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2024年9月、ライアン・ダール氏は再びオラクルへの呼びかけを行いました。

2024年11月、米国特許商標庁への申請が行われました

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