Cloudflare、Amazon S3互換のオブジェクトストレージ「Cloudflare R2」のオープンベータを開始。10GB以下ならずっと無料
Cloudflareは、CDNエッジで使えるAmazon S3互換のオブジェクトストレージ「Cloudflare R2」のオープンベータを開始したと発表しました。
Cloudflare exists to help build a better Internet. Today, the Internet gets what it deserves: R2 is now in open beta. https://t.co/2d83vA0gnv #PlatformWeek
— Cloudflare (@Cloudflare) May 11, 2022
Cloudflare R2は、Amazon S3互換のAPIと、同社のサーバレス基盤であるCloudflare Wokersから利用できるIn-Worker APIの2種類のAPIを用意しています。
オブジェクトストレージとしての信頼性はイレブンナイン(99.999999999%)を予定。強い一貫性を実現しており、PUTが成功した場合、それ以後のGETでは必ずPUTの結果が反映されることが保証されます。ただしBucketを削除する場合だけは、削除後しばらくのあいだ読み込みや書き込みが成功する可能性があるとのこと。
月間の保存データが10GB以下であればずっと無料に
Cloudflare R2は特に価格面でAmazon S3を強く意識して開発されたオブジェクトストレージです。特にCloudflareは、Amazon S3のネットワーク帯域にかかる料金が高すぎると指摘していました。
今回発表されたCloudflare R2の料金は以下となっています。
- 月間のストレージ利用料は1GB当たり0.015ドル
- クラスAの100万回の操作当たり4.50ドル
- クラスBの100万回の操作当たり0.36ドル
クラスAの操作はBucketの作成、Bucket内のオブジェクトのリストアップ、オブジェクトの書き込みなど、状態を変化させるもの。クラスBの操作はオブジェクトの読み込みなど状態が変化しないものとされています。
しかも利用料金が永久無料に設定された下記の「Forever-freeティア」が設定されています。これを超過すると利用料金が発生します。
- 月間の保存データが10GB以下
- 月間100万回のクラスA操作
- 月間1000万回のクラスB操作
オープンベータ期間中は1Bucketあたり最大で1秒当たり1000GET、1秒当たり100PUTの性能に制限されるとのことで、今後この制限は徐々に引き上げられるとしています。と同時に、オープンベータの性能と信頼性の向上を最優先に改善を続けるとしています。
関連記事
あわせて読みたい
Cloudflare、CDNエッジで稼働するSQLiteベースのRDB「Cloudflare D1」発表。ユーザーの近接CDNエッジに自動でレプリカを分散配置、高速アクセスを実現
≪前の記事
Docker、分離レベルの高いコンテナランタイム「Sysbox」の開発元Nestyboxの買収を発表