「Amazon RDS Blue/Green Deployments」登場。ステージング用データベースの構成、本番DBとの同期、安全な切り替えなど提供
Amazon Web Services(AWS)は、本番用のデータベースに対応するステージング用データベースの構成と安全な切り替えの仕組みなどを提供する新サービス「Amazon RDS Blue/Green Deployments」のリリースを発表しました。
システムの本番運用中であっても、何らかの理由でデータベースの切り替えを行いたくなるケースが存在します。例えばデータベースのメジャーバージョンアップを行う、データベースの設定を大幅に変更する、新しい機能追加のためにスキーマを変更するなどが考えられるでしょう。
しかし本番稼働中のシステムのデータベースの変更は入念な準備とテストを慎重に行う必要があります。
そのためには稼働中のデータベースとは別に新しくデータベースを用意し、そちらで新しい構成を実現し、本番稼働中のデータベースのデータと同期させ、適切なタイミングで入れ替えを行い、万が一新しい構成で問題が発生したらすぐに切り戻しができるようにする、といった操作が求められるでしょう。
今回登場したAmazon RDS Blue/Green Deploymentsは、こうしたデータベースの切り替えを安全に行うための仕組みをマネージドサービスで提供してくれるサービスです。
簡単かつ安全にデータベースの切り替えを実現
Amazon RDS Blue/Green Deploymentsでは、次のような機能を備えています。
- 本番環境に対応したステージング環境の構築
- 本番データベースとステージングデータベース間のレプリケーション
- 本番環境に影響を与えることなく、ステージング環境での安全なデータベース切り替えのテストの実行
- データベースやシステムのパッチ適用によるアップデート
- アプリケーションの変更をすることなく本番環境とステージング環境の切り替え実行。通常は1分以内に切り替え
- 切り替え時の書き込みをブロックすることでデータロス防止
- 予定時間を超えて切り替えに時間がかかっている場合、切り替えをキャンセルする
これらの機能によって簡単かつ安全にデータベースの切り替えのテストと実際の切り替えが行えるわけです。
対応するデータベースはAmazon Aurora with MySQL Compatibility 5.6以降、Amazon RDS for MySQL 5.6以降、Amazon RDS for MariaDB 10.2以降。全てのリージョンで利用可能になっています。
あわせて読みたい
[速報]AWS Lambdaのコールドスタートを劇的に速くする「AWS Lambda SnapStart」発表。AWS re:Invent 2022
≪前の記事
Spring Framework 6.0正式リリース、5年ぶりのメジャーバージョンアップ。Java 17以降に対応、ネイティブバイナリ化支援機能など