Webアプリがジョイコンなどに対応する「WebHID」、NFCタグを読み書きする「Web NFC」、シリアルポートで通信する「Web Serial」など、Chrome 89ベータではデフォルトで有効に
Googleは、現在公開中のChrome 89ベータ版で、「WebHID(Human Interface Device)」、「Web NFC(Near Field Communication:近距離無線通信規格)」、「Web Serial」など、これまでOrigin Trialsとして実験的実装とされてきた機能をデフォルトで有効にし、利用可能にしたことを明らかにしました。
WebHIDは、Webアプリケーションからヒューマンインターフェイスデバイス、例えばニンテンドースイッチのジョイコンやプレイステーションのデュアルショックコントローラ、あるいはMacBookのキーボードバックライトなど、キーボードやマウス以外のさまざまなデバイスを制御できるAPIです。
Web NFCは、WebアプリケーションからNFCタグの読み書きを行うための仕様および機能です。NFCに対応したICタグとデバイスを数センチの距離に近づけると、非接触で通信ができます。
スマートフォンの多くにはすでにNFCリーダー/ライターの機能が備わっているため、Web NFCの機能を組み込んだWebブラウザを利用することでアプリケーションからスマートフォンのNFC機能を利用可能です。
ただし現時点でのWeb NFCの対応範囲はNDEF(NFC Data Exchange Format)と呼ばれる軽量なメッセージ交換までで、ISO-DEP、NFC-A/B、NFC-F、HCEなどへの対応はスコープ外とされています。
下記の動画はGoogleがスマートフォンを使ってWeb NFC経由でICタグを読み取っているところです。
Web Serialは、Webアプリケーションがシリアルポート経由でデータの入出力を可能にする機能です。3Dプリンタなどシリアルポートを使うデバイスをWebアプリケーションが制御できるようになります。
そのほかChrome 89ベータでは、次世代の画像フォーマットとされるAVIFコンテンツのデコードをサポート(デスクトップ版ではすでにサポートされており、AndroidとWebViewで今回サポート)など、細かな機能追加などが行われています。
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