Splunkがクラウドサービス「Splunk Observability Cloud」正式リリース。インフラのからアプリの性能まですべてを統合監視
Splunkは、同社の製品群を統合し、さまざまなクラウドを含むITインフラ、アプリケーションの稼働状況、ログ集計などの運用監視機能を提供するフルマネージドなクラウドサービス「Splunk Observability Cloud」の正式リリースを発表しました。
#ICYMI Blind spots, dead-ends, and siloed data? Make them a thing of the past with our new analytics-powered Splunk #Observability Cloud, which brings #IT and #DevOps teams a solution to conquer complexity at any scale. #SplunkO11y pic.twitter.com/NICMxsZywT
— Splunk (@splunk) May 8, 2021
一般に運用監視においては、サーバハードウェアや仮想マシン、ネットワーク機器などのインフラを監視するツール、OSやデータベースなどのミドルウェアの管理ツールやログの集計ツール、アプリケーションのエラーや動作不良などを監視するツールなどは別々に提供されています。
別々のツールを使い分けるのは運用監視において手間であるだけでなく、なんらかの障害やアプリケーションの性能低下などが発生した場合、横断的な情報分析が容易ではないために問題を切り分けることに時間がかかるなどの弊害もあります。
特にDevOpsのようにアプリケーションの動作状態を監視し、そのフィードバックを迅速に得て次の開発に生かすためには、例えばアプリケーションの性能低下の原因がネットワークにあるのか、データベースにあるのか、ハードウェアの能力不足にあるのか、といった問題を簡単に参照し解析し対応する、といった機能が監視ツールに求められます。
「Splunk Observability Cloud」はこうしたニーズに対応するために、さまざまなクラウドを含むインフラやOS、ミドルウェア、アプリケーションなどさまざまなレイヤの監視やトラブルシュートを統合的に行えるクラウドサービスとなっています。
具体的には以下のサービスから構成されています。
Splunk Infrastructure Monitoring
マルチクラウド、ハイブリッドクラウドに対応し、AIによる分析なども可能なインフラ監視サービス
Splunk APM
AIによる分析機能もそなえたアプリケーションパフォーマンスモニタリングツール
Splunk Log Observer
さまざまなログをすべて集約し分析するツール
Splunk Real User Monitoring (RUM)
Webブラウザにおけるアプリケーションの性能や振る舞いを監視することで、エンドユーザーの立場における性能やエラーなどの状態を把握、分析するツール
Splunk On-Call
障害が発生した際に、適切な担当者に適切なアラートを発信するサービス
Splunkはオンプレミス向けのソフトウェア市場において主要な監視ツールでした。同社がその強みを生かしてSaaSベンダとしても本格的に活動し始めたといえそうです。
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