コンテナ標準のOCI対応、クラウドネイティブなWebAssemblyランタイム「WasmEdge」が、CNCFのサンドボックスプロジェクトに採用
オープンソースのWebAssemblyランタイム「WasmEdge」を開発するSecond Stateは、WasmEdgeがCloud Native Computing Foundation(CNCF)のサンドボックスプロジェクトに採用されたことを発表しました。
Second State has joined the @CloudNativeFdn as a silver member. #CNCF accepted WasmEdge, an open-source #WebAssembly #Runtime as a sandbox project, the next-generation lightweight "container" for #CloudNative computing, the fastest WebAssembly runtimehttps://t.co/Fizi36hNGg
— Second State (@secondstateinc) September 29, 2021
WasmEdgeは、Dockerコンテナの業界標準であるOCI(Open Container Interface)に対応していることを最大の特徴とするWebAssemblyランタイムです。すなわちランタイム自体がDockerコンテナとして振る舞えます。それゆえに開発元のSecond StateはWasmEdgeを「クラウドネイティブなWebAssemblyランタイム」と呼んでいます。
この特徴によりWasmEdgeはサーバレスコンピューティングの関数のランタイムなどコンテナ上のランタイムをそのまま置き換えるような用途に利用可能とされています。
WasmEdgeはそのほか、OSなどにプラットフォームに依存しないシステムAPIをWebAssemblyランタイム上で提供するためのWASI(WebAssembly System Interface)にも対応。独自の拡張機能としてコマンドラインへの対応、Ethereumのスマートコントラクト対応の拡張機能、TensorFlow対応の拡張機能など、独自の拡張が可能になっています。
Cloud Native Computing FoundationではWasmEdgeだけでなく、アクターベースのWebAsseblyランタイムにより開発を容易に行えるようにするという「wasmCloud」、KubernetesのノードとしてWebAssemblyバイナリを実行する「Krustlet」、WebAssemblyによって機能拡張できるサービスメッシュプロキシの「Envoy」など、複数のWebAssembly関連プロジェクトが開発を進めています。
今後WasmEdgeを含めて、クラウドネイティブ環境におけるWebAssemblyの活用が注目されるようになるのは間違いないでしょう。
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