Node.jsの新LTS版となる「Node.js 16」正式リリース。Apple M1チップ対応、JavaScriptエンジン「V8 9.0」搭載など新機能
サーバサイドのJavaScript実行環境などを実現するNode.jsの最新バージョン「Node.js 16」正式版がリリースされました。
Node.js 16は6カ月後から「アクティブ」なLTSになる
Node.jsは半年ごとにメジャーバージョンアップが行われますが、そのうち偶数のバージョンがLTS(Long Term Support)版と呼ばれる長期サポート版となります。LTS版は、30カ月のあいだ重要なバグが修正されることが保証されています。
今回のNode.js 16は偶数バージョンであるため、LTS版となります。
ただしリリースから6カ月間は、まだ1つ前のLTS版であるNode.js 14が「アクティブ」なLTS版です。6カ月後の2021年10月になると、今回リリースされたNode.js 16が、Node.js 14に代わって「アクティブ」なLTSへと移行。そこから30カ月のあいだ重要なバグについての修正が保証されます。
一方、Node.js 14も「アクティブ」なLTS期間が終わっても「メンテナンス」なLTS期間が残っているため、2023年4月30日までは、こちらも重要なバグについては修正が保証されています。
Apple M1チップ対応のNode.jsバイナリが登場
Node.js 16では、初めてApple M1チップに対応したインストール可能なバイナリが配布されるようになりました。macOS用のインストーラブルなバイナリは、x86用とAppleシリコン用の両方を含むファットバイナリのpkg形式ファイルで提供されます。
そのほかWindows、Linux(x64、ARM)、Dockerイメージ、Linux on Power LE Systems、Linux on System z、AIX on Power Systemsなどに対応したバイナリがオフィシャルなビルドとして提供されます。
JavaScriptエンジンが「V8 9.0」に
Node.js 15ではJavaScriptエンジンが「V8 v8.6」でしたが、Node.js 16ではバージョンアップして「V8 9.0」となりました。
V8 9.0では、正規表現で合致したグループそれぞれの始点と終点を配列として取得できる「RegExp Match Indices」が利用可能になるなどの機能追加が行われています。
非同期でタイマー処理を行う「Timers Promises API」が安定版となりました。
そのほかnpm 7対応、Source Maps v3対応が安定版に、Web Crypto APIの実験的実装なども行われています。
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