Istio 1.10リリース。スケーラビリティの向上やカナリアアップデートを容易に
Dockerコンテナで構成された分散アプリケーションに対してサービスメッシュ機能を提供するIstioの最新版「Istio 1.10」がリリースされました。
We’re pleased to announce the release of Istio 1.10!
— Istio (@IstioMesh) May 18, 2021
This is our second release of 2021 and like our last few releases we’ve continued to improve Day 2 operations for Istio users.
Read all about the new release on our new and improved website!https://t.co/JDSDW5lKse pic.twitter.com/4nf9Vw9qPQ
Kubernetesがコンテナを基盤とした分散環境において、クラスタを運用管理するためのインフラを提供する機能を提供する一方、Istioはそのインフラの上で実行される分散アプリケーションのコンポーネントを相互に接続させる機能を提供します。
そのうえでコンポーネント間のロードバランス、ローリングアップデートやブルー/グリーンデプロイメント、暗号化通信、ログ収集など、アプリケーションレイヤでさまざまなサービスを提供します。
スケーラビリティの向上やカナリアアップデートを容易に
Istio 1.10では、主に以下の新機能の追加や変更が行われました。
- Discovery Selectorsによって特定の名前空間だけを監視対象にすることで、スケーラビリティを向上。
- Rivision Tagsを導入し、コンポーネントごとにリビジョン番号を割り当てることで、カナリアアップデートがこれまでより容易に実現
- サイドカーのネットワークインターフェイスとしてeth0経由でのみトラフィックを転送するように
- Istioのデザインに関わるドキュメントなどを公開
- Istioのウェブサイトistio.ioを刷新
そのほか詳しい変更点については「Istio 1.10 Change Notes」をご覧ください。
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