Google、Kubernetesを自動運用してくれる「GKE Autopilot」正式リリース。ノードのプロビジョニング、マルチゾーン展開、スケーリングなど自動的に最適実行
Googleは、Google Kubernetes Engineの新機能として、Kubernetesの運用を自動化する「Google Kubernetes Engine Autopilot」(GKE Autopilot)の正式リリースを発表しました。
#Kubernetes の革新的な運用モードである GKE Autopilot をリリース。GKE ユーザーは 2 つの異なる運用モードを選択できるようになりました。Autopilot は GKE の幅広い既存機能だけでなく、パートナーのソリューションとも互換性が維持されるよう設計されています。https://t.co/Dyhj0V4lU7 #gcpja pic.twitter.com/pqbtovGtzg
— Google Cloud Japan (@googlecloud_jp) February 26, 2021
Googleは以前からKubernetesのマネージドサービスである「Google Kubernetes Engine」(GKE)を提供しています。GKEではKubernetesのコントロールプレーンのプロビジョニングやマネジメント、アップグレード、ワーカーノードの作成、OSのパッチ適用、ノードのアップグレードなどがサービスとして提供されます。
しかし下記の図の黄色で示される、ワーカーノードの管理、ノードプールの設定などは利用者側が運用管理作業として日々行わなければなりません。
GKE Autopilotはこのワーカーノードの運用管理などもGoogleのベストプラクティスを基に最適な自動化を行うことで、完全に自動化されたKubernetesのマネージドサービスを提供してくれる、というものです。
ノードの運用もGoogleが自動的に実行してくれる
具体的にはGoogleがワークロードに合わせてノードのプロビジョニングを実行。ユーザーは最低限のクラスタ設定だけで済み、それ以外の細かな設定はベストプラクティスに従ってGoogleが行ってくれます。
ノードの稼働状態はGoogleが見守り、高いセキュリティを維持しつつ運用作業を実行。メンテナンスウィンドウの設定も可能。
Podをマルチゾーンに展開することも自動的に行われ、これによりポッドのレベルで高い可用性が実現されます。
課金もポッドごとに1秒単位で計算されます。
GKE Autopilotの登場で、GKEは従来の「GKE Standard mode」と「GKE Autopilot」の2つのモードを備えることになります。
ノードに対して柔軟な運用管理を行いたい場合にはGKE Standard modeを、運用管理を完全に自動化したいのであればGKE Autopilotを、という使い分けになるようです。
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