[速報]Google、再生可能エネルギー活用のためデータセンター間で動的にタスクを移動できるようにしたと発表。Google I/O 2021
Googleは同社主催のオンラインイベント「Google I/O 2021」を日本時間5月19日未明に開催しました。
同社CEOのサンダー・ピチャイ氏は、Googleが2017年に再生可能エネルギーによって100%運営されるようになったと説明したうえで、次の野心的な目標として2030年にはGoogleがカーボンフリー、すなわちまったく二酸化炭素を排出せずに運営される最初の主要企業になると宣言しました。
参考:Google、2017年の同社の全電力が、風力発電など再生可能エネルギーによって事実上まかなわれたと発表。世界中のオフィスやデータセンターなど含む
Googleのブログ記事「We now do more computing where there’s cleaner energy」(私たちはクリーンなエネルギーがあるところで、より多くの処理を行う)から引用します。
Google can now shift moveable compute tasks between different data centers, based on regional hourly carbon-free energy availability. This includes both variable sources of energy such as solar and wind, as well as “always-on” carbon-free energy such as our recently announced geothermal project.
Googleは、地域の時間ごとのカーボンフリーなエネルギーの利用状況に応じて、移動可能なタスクをデータセンター間で移動できるようになりました。これには、太陽光や風力などの変動するエネルギーだけでなく、最近発表された地熱プロジェクトのような「常時稼働する」カーボンフリーエネルギーも含まれます。
つまり、風が吹かずに十分な風力発電ができていな場所や、日が暮れ始めて太陽光発電ができなくなってきた場所にあるデータセンターのタスクを、風が吹いている場所や天気が良く太陽光が降り注いでいる場所にあるデータセンターへ移動することが、現在のGoogleはできているということです。
Googleは、これによってカーボンフリーなエネルギーをさらに活用できると説明しています。
いまから10年以上前、Googleは効率的なデータセンターの運営のために、いわゆる「月を追いかけるデータセンター」として、世界中のデータセンターのうち夜になっている地域のデータセンターだけを稼働させることで低い外気温を活用して冷却ができ、しかも夜間の安い電気料金を利用できる、といったことをするのではないか、と予想されていました。
参考:グーグルの最新のデータセンターは非常識なほど進化している
しかしいまや、データセンターの冷却よりも二酸化炭素排出の課題を解決するために、Googleは太陽光や風を追いかけるデータセンターを実現してしまったようです。
Google I/O 2021
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